CircleCIが無料枠を拡大 1カ月当たり6000分のビルド時間を提供、利用者数の制限なし
CI/CD機能をクラウドサービスとして提供するCircleCIが無料枠を拡大。今後は1カ月あたり6000分(100時間)のビルド時間を、利用者数の制限なく無料提供する。
この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「CircleCIが無料枠を大幅拡大。1カ月あたり6000分のビルド時間、ユーザー数無制限、最大30件までのジョブ同時実行など」(2022年1月13日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
CI/CD機能をクラウドサービスとして提供するCircleCIが、無料枠を大幅に拡大したことを発表しました。
これまでの無料枠は1週間当たり2500クレジット、並列処理可能なジョブ数は1つでした。
CircleCIの無料枠は1カ月あたり6000分のビルド時間
新たに拡大された無料枠では、1カ月あたり6000分(100時間)のビルド時間が提供されます。
ビルドの実行環境としてDocker/Linux/Windowsに対応。Armプロセッサにも対応し、近日中にMacOSも追加される予定です。オンプレミスにあるサーバをセルフホストランナーとして利用することも可能。
ビルドする仮想マシンのサイズもSからLまで選択できるため、大きめの仮想マシンでないと実行できないようなタスクにも対応。
最大で30件までのジョブを同時実行できます。利用者数の制限もなく、大人数のチームでも利用可能です。
また、Docker Layer Caching、キャッシュ、並列化、テスト分割などによるパイプラインの最適化と効率化なども行われます。
すでにCircleCIの日本語Webサイトの価格表も新しい無料枠の情報が反映されています。
同社Chief Product OfficerのAJ Joshi氏はブログ「CircleCI now offers the most generous free plan anywhereCircleCI now offers the most generous free plan anywhere」の中で「we are proud to now offer the most feature-rich and most generous free tier for CI/CD on the market.」(市場にあるCI/CDのなかでもっとも多機能かつゴージャスな無料枠を提供できることを誇りに思う)と、競合であるGitHubやGitLabなどを意識したコメントをしています。
このコメントの通り、1カ月あたり6000分のビルド時間は競合と比べても相当に多い印象です。個人開発者や小さなチームであれば使い甲斐のある無料枠ではないでしょうか。
関連記事
- ずっと無料で使えるクラウドの「Free Tier」主要サービスまとめ 2021年版
AWSやMicrosoft Azureなど各クラウドサービスで提供されている、期間の制限なくずっと無料で使える、いわゆる「Free Tier」や「Always Free」と呼ばれる無料枠のサービスをまとめた。 - AWS、ブラウザで機械学習を学び試せる「SageMaker Studio Lab」を無料で提供
AWSが、機械学習の実行環境を提供する新サービス「SageMaker Studio Lab」を無料で提供する。オープンソースの「JupyterLab IDE」をベースにした新サービスで、PythonやR言語などに対応。Webブラウザから利用可能という。 - Oracle、「Oracle JDK」を再び無料提供へ 本番環境でも利用可
米Oracleは、同社が提供している企業向けのJavaディストリビューションであるOracle JDKのライセンスを変更し、無料で本番環境などでの利用を可能にした。 - Docker Desktopが有料化へ 従業員数250人未満・年間売り上げ1000万ドル未満の組織などは引き続き無料
Docker社がこれまで無料で提供してきたDocker Desktopの有料化を発表した。従業員数250人未満かつ年間売上高1000万ドル未満、個人利用、教育機関、非商用のオープンソースプロジェクトであれば、引き続き無料で利用できる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.