「見たいときに見られる経営データ」をクラウドで実現 ピエトロが20年来の業務システムをAWS移行したワケ:クラウド事例ウォッチ
2019年に業務システムをAWSに移行した、ドレッシングの生産や販売を手掛けるピエトロ。20年にわたって利用してきた旧システムから乗り換えた理由とは。
連載:クラウド事例ウォッチ
クラウド事業者が公開しているクラウドインフラの活用事例から、事業や業務効率化の参考になるものをピックアップ。IaaS・PaaSが実現するビジネスの可能性をコンパクトにお届けする。
ドレッシングの生産や販売で活用している業務システムを、クラウドサービス「Amazon Web Services」へ2019年に移行したピエトロ。これまでは外部のデータセンターに置いたサーバでシステムを運用していたが、ハードウェアの老朽化や、経営に必要なデータを見たいときに見られないといった課題があった。しかしクラウド化により機器を点検する手間を減らすことができ、データも見たいときに見られるようになったという。
ピエトロが従来のシステムを導入したのは90年代。当初は社内サーバで、途中からは外部のデータセンターに置いたサーバで運用していた。更新を重ねながら20年近く使い続けていたものの、ソフトウェアのアップデートやハードウェアのメンテナンスに手間がかかるという課題を抱えていた。
経営判断に必要なデータを月次でしか見られない、もしくは1日のうち決まった時間にしか見られないという課題もあった。しかもデータを見るにはシステムの担当者に都度連絡する必要があったという。
そこでピエトロはNTTデータ九州と協力し、18年にAWSへの移行を開始。生産管理、販売管理、顧客管理、資産管理、帳票に関するシステムやファイルサーバをクラウドに移し、19年5月に運用を始めた。移行後はハードウェアを点検する手間などがなくなり、運用負荷を減らせたという。
新たにビジネスインテリジェンス(BI)ツール「Tableau」も導入。各システムのデータを、担当者を通さずリアルタイムで確認できるようにした。これまでのシステムでは紙で管理する必要があった書類をデータで管理できるようになり、ペーパーレス化にもつながった。
移行の成果を受け、ピエトロはレストラン事業や通販事業の業務システムにもAWSを活用できないか議論しているという。
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