ジョー・ローガン氏、Spotifyで物議を醸している新型コロナコンテンツについてInstagramに動画投稿
Spotifyからの複数ミュージシャン撤退の原因となっているPodcastのクリエイターが、この件についての動画をInstagramに投稿した。問題とされているコンテンツは「主流と意見を異にする専門家との会話」であり、自分では正否は分からないと語った。「将来的にバランスを取るために最善を尽くす」
Spotifyが独占配信する人気Podcast「The Joe Rogan Expreience」(JRE)のクリエイター、ジョー・ローガン氏は1月31日(現地時間)、ニール・ヤングとジョニ・ミッチェルが自分のPodcastのせいで楽曲を引き上げると発表したことについての意見を、Instagramの動画で公開した。
ヤング氏は「音楽を愛する人々に対して命を脅かす誤情報を流すSpotifyをサポートし続けることができない」と語り、ミッチェル氏も同じ意見だとしている。
ローガン氏はまず、「この動画を投稿するのは、私の行為について歪んだ認識を持っている人が多数いると思うからだ」と語り、問題になっているコンテンツは主に、「信頼できる専門家」であるピーター・マカロー博士とロバート・マローン博士をゲストに迎えた2回だけだと主張する。
「彼らは非常に信用でき、非常に知的で経験豊富だが、主流派とは異なる意見を持っている」ので、彼らの意見を聞きたかったのだという。「私は医者でも科学者でもないので、彼らが正しいかどうかは分からない」。ただ話を聞きたいし、間違っていることがあれば修正する(が、自分には正しいかどうか分からないので修正しない)。
ヤング氏とミッチェル氏については、自分は2人のファンだと語った。
ローガン氏は、Spotifyが問題のあるコンテンツにアドバイザリーを表示すると発表したことについて、その決定を支持するとし、Spotifyが「非常に協力的だったことに感謝したい。また、この件でSpotifyに起きていることを残念に思う」と語った。Spotifyの株価は多数の医師や科学者が署名する抗議書簡の公開とそれに続くヤング氏とミッチェル氏の発表後に下がり続けており、市場価値で20億ドル以上を失った。
ローガン氏は、今後は「物議を醸している専門家のゲスト回の直後に、意見の異なる専門家の回を増やしたい」という。「将来的にバランスを取るために最善を尽くす」。
なお、本稿執筆現在は問題になっている2つのエピソードにコンテンツアドバイザリーは表示されていない。
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