Twitterでセクシーなお姉さんの人助けをしたら、投資を教わって“4000ドル儲けた”話(3/3 ページ)
筆者の弱小Twitterアカウントに、“セクシーな海外のお姉さん”からDMが届いた。仲良くなって投資ノウハウを教わったら4000ドルの利益が出た。しかしやりとりを続けると雲行きが怪しくなっていった――。
「本物の取引口座を開設してください」 紹介された会社は――
MT4でのレッスン中、何度も「本物の取引口座を開設してください」と言われた。ジェーンさんの取引指示は的確で、利益は増す一方だ。これが本当であれば、悠々自適な投資生活も夢ではない。
ジェーンさんは証券会社Aで口座を開くよう指定してきた。彼女が勧めるメリットは次の4つだ。
- イギリスの歴史ある証券会社
- 取引手数料がゼロ
- 世界的にも評価の高い会社
- “教授”がお勧めしている
この内容なら一考の価値はある。そこで証券会社Aの評判を調べてみると、レビューサイトの評価は「安全ではない」「資金を失う可能性がある」と軒並み低評価の嵐だ。早速メリット3が否定された。
とりあえず、証券会社Aで口座を開設するとジェーンさんに伝えて、会員登録ページのURLを受け取りアクセスした。しかしあまりにもお粗末なWebサイトにがくぜんとした。格安のテンプレートを流用したようなデザインで、トップページ以外のサブページは数件だけ。サイト上のどのリンクを踏んでも会員登録ページに誘導された。商品情報や約款の表記も見当たらず、歴史ある証券会社のサイトとは思えない。
WebサイトのWhois情報を調べてみると、作成日は21年11月1日。登録者の所在地は中国の上海だった。「イギリスの歴史ある証券会社」もウソと判明した。
思い返せば最初のメッセージ「よろしくお愿いします」も、本来は「お願い」とするはずなのに中国語の簡体字だった 。
22年3月28日現在、Webサイトは閉鎖されている。Whois情報では1月28日に更新があったようだ。登録者の所在地は米国アリゾナ州に変わっており、連絡先のメールアドレスも変更されていた。
「詐欺ですか?」 ついに問いただした
満を持して筆者は、21年12月末に「詐欺ではないか」と問いただした。会話の臨場感が伝わるよう、対話形式でほぼ原文のまま書いていく。
筆者 友達に話したら詐欺ではないかと心配されました。私は違うと反論したのですが、自信が持てません。
ジェーンさん 実はあなたの誠実さに感謝しています。私は実際の行動であなたの利益を証明するしかないと思います。
筆者 一応確認ですが、詐欺とか犯罪ではないですよね?
ジェーンさん もちろん(詐欺や犯罪では)ありません。
筆者 ジェーンさんの画像を検索したら、同じ画像を投稿するアカウントを見つけました。ジェーンさんが犯罪に巻き込まれているのでしょうか?
ジェーンさん あなたは探偵ですか? 口座を登録したくなければ無理しないでください。私の時間を無駄にしないでください。
筆者 私も時間を無駄にしたくはありません。
ジェーンさん 勉強したくないなら出て行け。
筆者 単刀直入に言います。私は、詐欺ではないかと心配しています。
ジェーンさん 私はあなたにウソをついたのですか? 私はもう長い間あなたを我慢しています。さようなら。
筆者 さようなら。
ジェーンさん ばか者め、お前はまだお前の母さんのばかを習っているのか。
このやりとりを最後に、ジェーンさんにブロックされてしまった。
うまい話は早々ない
この話の顛末を見ても分かるように、うまい話なんていうのは早々転がってくるはずもなく、転がってくるものは十中八九、詐欺だといっていい。警視庁の生活安全部も「SNSで知り合った人から投資話をされた時は要注意!」とTwitterで注意を呼び掛けている。埼玉県警察は、一時的に利益が増加したように見えるが出金できない、追加の投資を要求される、口座が凍結されるといった被害に遭う可能性があり、投資したお金は最終的に戻ってこないと説明している。
幸いなことに、筆者は金銭的な被害には遭っていない。仮に初めは怪しい気配がなかったとしても、違和感を覚えたら関係を断ち切るのが正解だろう。
ところで、21年12月ごろから筆者のメールアドレスに大量のスパムメールが届くようになったのだが、どうしてだろうか――。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
分かりやすい詐欺に引っ掛かったがリカバーした話
Facebook広告の詐欺商品に引っ掛かってしまった小寺信良さんはどう対応したか。
偽ECサイトで金銭をだまし取る「詐欺サイト」 その実情と見分け方
被害が増える詐欺サイト。ECサイトの制作を手掛けるecbeing(東京都渋谷区)が、詐欺サイトの実情や見分け方を解説した。
「このQRコードを読み取ってくれないか」──街中での謎の声かけがTwitterで話題 セキュリティ企業も警鐘
「このQRコードを読み取ってくれないか」──街中で謎の声かけにあった旨のツイートが話題を集めている。QRコードを使った新手の詐欺の可能性もあり、注意が必要だ。
「その警告画面は偽物です」 国民生活センターが「サポート詐欺」に注意喚起
国民生活センターは24日、PCの画面に偽のセキュリティ警告を表示し、サポート窓口をうたう番号に電話をかけさせる「サポート詐欺」について注意喚起を行った。
そのQRコードは大丈夫? 詐欺目的の利用増加、キャッシュレス決済の普及を逆手に
米国でQRコードを使った詐欺の手口が相次いで報告されている。非接触のキャッシュレス決済での利用など便利な反面、軽い気持ちで読み取ってしまいがち。そこに付け込み、悪用するケースが増えているとして、米連邦捜査局(FBI)などが注意を呼び掛けた。

