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Appleの空間オーディオがDolby Atmosから逸脱し始めた いったい何のために?(2/3 ページ)

iOSやiPadOSに遅れてmacOSも空間オーディオにフル対応した。Logic Proの対応も進んでいる。しかし、Appleの空間オーディオはDolby Atmosの仕様から逸脱しているという指摘がある。

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Macの内蔵スピーカーで楽しむ空間オーディオ

 空間オーディオはAppleのイヤフォンを利用しなくても楽しめる。ただし、ヘッドトラッキングを利用することはできない。指定外のイヤフォンを利用する場合は、「ミュージック」の「環境設定」→「再生」の「ドルビーアトモス」の項目を「常にオン」に設定しておけばいい。対応する楽曲であれば空間オーディオを楽しめる。

 また、Apple Silicon搭載のMacであれば内蔵スピーカーでも楽しむことができる。例えば、筆者の14インチのMacBook Pro 2021で空間オーディオ音源を再生すると、ステレオとの比較で、音像が立体的に拡張する。MacBook Proの両端のスピーカーの間は約30cmの距離だが、その間隔が1m程度に広がったような印象だ。

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「環境設定」→「再生」の「ドルビーアトモス」の項目を「常にオン」にしておくと様々なリスニング環境でDolby Atmos音源を楽しめる

 一昔前のステレオラジカセには「ステレオワイド」というボタンが付いていた。これは、信号を位相反転して音像を強引に広げる機能だが、これを思い出す。ただし、「ステレオワイド」は、定位感が欠如し低域など音質がスカスカになるなど、とても聴くに堪えない機能だったが、MacBook Proの空間オーディオは、定位感や音質も確かで、なおかつ立体的な音像を作り出してる。

 先日発売されたStudio Displayも6スピーカーシステムを搭載し空間オーディオに対応しているそうなので、さらにすごい音空間を作り出すことができるのだろう。導入が楽しみだ。

 ちなみに、Appleは、Virtual Acoustic Audio Systemという名称でこの技術を特許申請している。

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