観光地でペンギンとダンス? AIで環境音を生成? コロナ禍のいま行きたい“バーチャル世界旅行”をご案内:遊んで学べる「Experiments with Google」(第6回)(2/3 ページ)
ちょっと変わった“バーチャル世界旅行”をできるWebサービスを紹介する。観光地にペンギンを連れていったり、無音のストリートビューにAIで音を付けたりと、ユニークなコンテンツの裏側にあるテクノロジーにも迫る。
道路上に不思議な物体が浮かぶ「Floating Shiny Knot」
ペンギンと一緒の旅行は楽しいが、行ける場所が限られている上に、目的地の周囲を散策できず物足りない。もっと自由で面白い旅をしたい人は「Floating Shiny Knot」がオススメだ。
日常と奇妙の組み合わせが魅力的
Floating Shiny Knotは、不思議なオブジェクト(物体)をGoogleストリートビューの道路上に浮かべられるWebアプリケーション。オブジェクトは透明なガラス素材か、周囲の風景を反射する金属素材のような奇妙な物体だ。世界中の好きな場所に謎の物体を浮かべられるのは楽しい。
このオブジェクトを浮かべる場所は、地図から選んでも検索していい。現在地を指定することも可能で、自宅の前に摩訶不思議な物体を浮かべると奇妙な感覚を味わえる。
エッフェル塔、東京タワー、東京スカイツリーを訪れてみたが、オブジェクトの表面にタワーが映ると美しい。どんな人混みのなかに浮かべても、誰もオブジェクトの存在を気にしないのは妙な気分だ。
日常的な街の風景と、奇妙な物体との組み合わせが美しいと同時に不思議で、いつまでも見ていられる。
不思議な透明感や反射は、Googleストリートビューの画像で表現
Floating Shiny Knotを作ったのはJaume Sánchez氏。Hopper the Penguin Explorerと同様、WebGLを使ってWebブラウザ上で動かしている。
不思議なオブジェクトは、周囲の風景が透過したり反射したりして見えるように、Googleストリートビューの画像を加工して表現した。360度の全球画像を長方形の画像で表現する正距円筒図法(エクイレクタングラ)を使い、オブジェクトのテクスチャとして表面に貼り付けたのだ。
そもそもGoogleストリートビューの画像はエクイレクタングラ形式で記録されている。これをうまく利用したアイデアの勝利といえるだろう。
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