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電動キックボードの規制緩和、メーカーの業界団体はヘルメット着用「推奨」

電動キックボードのメーカーや販売店でつくる業界団体が規制緩和のポイントを紹介。。安全のためにヘルメット着用は「推奨」するという。

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 電動キックボードのメーカーや販売店でつくる「日本電動モビリティ推進協会」(JEMPA)は4月24日、電動キックボードの規制緩和のポイントをWebサイトで紹介し、業界団体としての考えを明らかにした。安全のためにヘルメット着用を「推奨」するという。


「日本電動モビリティ推進協会」(JEMPA)のWebサイトより

 今後2年のうちに施行される道路交通法の改正(案)では、現在の原動機付自転車(原付)とは異なる新区分「特定小型原動機付自転車」(以下、特定小型原付)ができ、16歳以上なら免許不要で乗れるようになる。

 また時速20km以下という上限付きながら車道と自転車レーンを走行でき、条件を満たせば時速6km以下で歩道も走れる。ヘルメット着用は「努力義務」と自転車に近い位置付けだ。

 JEMPAは「近年問題となっている高齢者の免許返納後の移動手段としても利用できる。学生の通学などにも利用してもらえる」と利用者の増加に期待を寄せている。

 一方、免許がいらなくなることで「ルールを理解するための講習や安全教室など、自転車と同様に安全啓発が必要」と指摘。ヘルメットの着用についても、自動車と同じ車道を走ることから「推奨する」とした。


道路交通法上の原付と特定小型原付の違い

歩道の走行は車両区分の切り替えで

 併せて、今回の改正で誤解されやすいポイントについても解説している。

 1つは歩道の走行について。道交法の改正案では特定小型原付も歩道の走行は認めていない。しかし1台の車両で車両区分の切り替えが可能になり、条件を満たした特定小型原付は「歩道通行車」として時速6km以下で歩道を走れるようになる。

 条件は、現在どの状態(区分)で走行しているのか周囲の人達にも分かるように「識別点滅灯火」と呼ばれる装置を設置すること。識別点滅灯火は速度制限と連動し、最高時速が20kmの場合は青く、時速6kmにしたら緑になる(22年4月25日時点の案)。その他の保安基準についても国交省主導で検討を進めている段階だ。

 もう1つは、現在の電動キックボードの扱いについて。改正道交法の施行まではあくまでも原付のため「時速20kmを超えないからヘルメットを被らない、という行為は違反になる」と改めて注意喚起した。

 現行法では電動キックボードが走行できるのは原則として車道のみ。運転免許証が必要で、ヘルメットの着用、ナンバープレートの装着なども求めている。

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