持続時間2倍・外部電源でガン冷え 「REON POCKET 3」を試して分かったその進化っぷり:小寺信良のIT大作戦(4/4 ページ)
「着るエアコン」ことソニーの「REON POCKET 3」。3世代目になってどう変わったのか、試してみた。
一段と工夫されたアクセサリ
REON POCKETには欠かせないアクセサリとして、「2」の時に販売を開始した専用ネックバンドがある。初代は専用シャツに装着する格好だったが、このネックバンドができたおかげで、どんなシャツでも装着できるようになった。
今回このネックバンドが新デザインになっている。一目で分かるのは、本体をはめ込むポケット部が深くなっているところだ。従来のネックバンドは本体の半分ぐらいをカバーする程度の薄型だったが、これだと吸気口にシャツの布地が貼り付いて、冷却の妨げになることがあった。
そこでガードを高くして、布地を吸い込まないように工夫された。また上部の排気口部分もカーブが深くなっており、さらにはシリコンシートも付けられるようになった。
これはワイシャツなど首回りが狭い衣服の場合、首の後ろへ抜ける排気を妨げるケースがあったことから、スロープを延長して排気を助けるための仕掛けである。このあたりの工夫が、ワイシャツが制服ともいえるビジネスマン向けに開発された機器であるゆえんでもあり、作業着が前提となる空調服との違いといえる。
加えて首回りで本体をささえるアーム部は、根元部分から角度が変更できるようになった。首の太さは千差万別であり、またアームバンドがネクタイと干渉するという問題もあったが、第2世代のネックバンドなら、相当広い範囲の人にフィットするだろう。
また「3」と同時に、専用のビジネスシャツも発表、現在先行予約が始まっている。表は綿100%、裏地は綿とポリエステル混合生地を使い、通気性に優れている。
首の後ろにはREON POCKETが装着できるポケットを備えており、背中に目立たないようスリットがはいっているため、吸気を妨げない。また縫い目に沿って外部給電用のケーブルを通す穴が付けられているため、外からは気づかせずに外部電源を使うことが可能だ。
このシャツは従来器ユーザーも使うことができる。これまでエディフィスからも専用ビジネスシャツが出ていたが、ガッツリネクタイをするビジネスマン向けに、いちいちネクタイを外さなくても外部バッテリーをつないで1日中装着できるシャツを作ったということだろう。
ちょうど今時分は急に暑くなったり寒くなったりと、気温の上下が激しい季節だ。暑ければ脱ぐ、寒ければ着るで対応できればいいが、そういうわけにもいかない場合の隠しアイテムとして、REON POCKET 3が活躍するシーズン到来である。
これまでの「単に冷やす」から、「自動制御で付けっぱなし」へと進化したのが、今年のREON POCKETのポイントといえそうだ。
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