ニュース
メルカリ、不正増加で16億円の追加出費 クレカ不正利用とフィッシング詐欺で成長も鈍化
メルカリは、アプリにおけるクレジットカードの不正利用とフィッシング詐欺の増加により、流通取引総額の成長率が鈍化した上、ユーザーへの補填金として第3四半期のみで合計16億円の出費があったと明らかにした。
メルカリは4月28日に発表した2022年6月期第3四半期決算の決算資料で、アプリにおけるクレジットカードの不正利用とフィッシング詐欺の増加により、流通取引総額(GMV)の成長が鈍化した上、ユーザーへの補填金として第3四半期のみで合計16億円の出費があったと明らかにした。
メルカリの22年6月期第3四半期連結決算(21年7月〜22年3月)は、売上高が1097億100万円で前年同期比42.7%の大幅成長を遂げ、営業損益も46億8600万円の赤字(前年同期は202億9200万円の赤字)と改善した。
一方、クレジットカードの不正利用は21年末から増加。不正防止のためユーザーへの利用制限を実施したところ、GMVが推定値を数%下回り、ユーザーへの補填金も10億円に上った。メルペイでもフィッシング詐欺の影響でユーザーへの補填金6億円を支払ったという。
メルカリは不正への対策として、電話番号やメールを使った追加認証や不正検知システム、新型3Dセキュアシステムの導入を進める他、業界団体内での不正に関する意見交換やユーザーへの注意喚起を実施する。
メルカリによると、22年第4四半期でも第3四半期と同程度の補填が発生する見込み。23年第1四半期以降は対策強化の実施により、補填費用は減少するとしている。
関連記事
- ディズニー、メルカリと転売対策で連携 注意喚起や出品取り下げ措置も
メルカリとオリエンタルランドは3月24日、フリマサービス「メルカリ」上で東京ディズニーリゾート(TDR)の商品が不適切な転売をされている実態を受け、連携して転売対策を実施する。 - メルカリ、社員の博士課程進学を支援 学費を全額支給 今後は社外募集も検討
メルカリの研究機関「mercari R4D」は、博士課程への進学を希望する社員を対象に、学費や研究時間の確保を支援する新制度「mercari R4D PhD Support Program」を導入する。業務時間を自由に選べるようになり、在学中の学費を全額支給するという。 - メルカリ、高額転売相次ぐ「尿素水」に注意喚起 物流や除雪が停止するリスクも
メルカリはディーゼル車用の脱硝材に使う「AdBlue」(尿素水)について、「メルカリ」アプリ上での取引に対して注意を呼び掛けた。通常価格の倍以上の値段での取引が増えているという。 - メルカリ、全国どこでも勤務可能に 日本在住の全社員対象
メルカリが全社員向けの新たな勤務制度「YOUR CHOICE」を始めた。社員がリモートか出社かを選択できる上、勤務場所についても日本国内であればどこでも勤務可能になる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.