机の上を美術館にしてしまうデスクライト「SALIOT pico」が演出する自然光の意外な効用:分かりにくいけれど面白いモノたち(5/5 ページ)
実際に美術館で使われている照明をデスクライトにしたらどんな効果が生まれるか。
執筆仕事と睡眠と
ということは、例えばベッドサイドに置いて、寝る前の読書灯に使えば、文字も読みやすく、同時に、気持ちよく眠れるということだろう。個人的には、キーボードの文字が見やすくなったからか、打鍵速度が上がったこと、仕事を終えてから、すぐに眠れるようになったことは、確かに感じる。また、光が均等でムラが少ないせいか、本などを読む際の文字の輪郭がクッキリするし、演色性が高い=スペクトル分布の幅が広いということなので、見かけ上のコントラストが上がり、読み取りやすい状態になるのだと考えられる。実際、私のかなり弱った目でも、本の文字が他の照明の下と比べて、明らかに読みやすい。
それでは何故、多くのLED照明は、演色性の高いLEDを採用していないのだろうか。
「演色性が高いLEDは、往々にして効率が悪くて、やや暗くなってしまいます。なので、色より明るさを求められる場所では、輝度が高いタイプのLEDが使われています。また、演色性の高さを生かすためのハードウェアの設計も難しく、コストがかかるという問題もあります」と府馬氏。
とはいえ、この「SALIOT PICO」、製品ラインアップも幅広く、しかも価格も案外リーズナブルなのだ。特に、お試し的に使えて、しかもデスクライトとして十分な、「STAND-S 3W1灯」タイプなら1万4800円(税込)、フルスペックの「STAND-L 3W3灯」でも3万4800円(税込)だから、この使い勝手の良さと便利さを考えたら、安いと思う。
美術館などで使われているものと同じシステムが搭載されているから、スマホアプリから、各ライトのオンオフや、光量調整、3灯それぞれの光量をプログラムしてメモリから呼び出す機能などを操作可能。さらに、オンオフタイマー機能も搭載しているので、ベッドサイドで本を読みながら寝落ちしても大丈夫。
家電メーカー製ではないので、馴じみは薄いかもしれないけれど、これだけ汎用性のある、しかも高品位の光が出る家庭用照明機器は他にはないと思う。武骨なルックスだけど、実際に設置すると目立たず、場所に馴染むので、とにかく一度使ってみてほしいのだ。
関連記事
- 麺と具が一緒なのに長期保存できて、麺がのびないパスタ「麺Quick」の異常さ
袋のまま電子レンジで2分30秒で出来上がって、皿にあけずにそのまま食べられ、1年保存もできる。そんなローリングストック向け製品がある。 - コンパクトな財布の宿命、「どう閉じるか問題」に驚きのアイデアで挑んだSYRINX「Hitoe Fold Less」
そうそう新しいアイデアが生まれてこない「コンパクトな財布」というカテゴリーに登場した斬新なアイデア。 - ビールの飲みかけ保存ができる、タイガー「真空断熱炭酸ボトル」で飲んで分かった衝撃
実際に炭酸飲料を注いで振って開けて飲んで分かったこと。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.