NY州司法長官、TwitchやDiscordの捜査を開始 バッファロー乱射事件で
ニューヨーク州バッファローで発生した銃乱射事件に関し、同州司法長官はTwitch、Discord、4chan、8chanなどの捜査を開始する。犯人は複数のサービスで犯行について数カ月前から投稿し、犯行をTwitchでライブ配信した。
ニューヨーク州司法長官のレティシア・ジェームズ氏は5月18日(現地時間)、14日に同州バッファローで発生した銃乱射事件に関連し、米Amazon傘下のTwitch、Discord、4chan、8chanなどのサービスに対する捜査を開始すると発表した。
この捜査では、10人が死亡、13人が重傷を負った18歳の白人男性による銃乱射事件で犯人が犯行計画について投稿し、それを増幅するために使ったプラットフォームなどを対象とする。
犯人は数カ月にわたって特定の団体に対する憎悪をネットに投稿し、白人至上主義的な主張を広め、小学校や教会など、黒人のコミュニティがあると思われる場所を襲撃する可能性について語っていたという。犯人は犯行をTwitchでライブ配信した。また、白人至上主義的な見解についての180ページにおよぶマニフェストを犯行の2日前にGoogle Docsで公開していた。
ジェームズ氏は発表文で「バッファローでのテロ攻撃は、憎悪を拡散させるオンラインフォーラムの闇の深さと危険性を改めて明らかにした。(中略)この攻撃におけるこれらの企業の役割を捜査する。われわれはこのような危険で憎悪に満ちたプラットフォームから生まれるリアル世界の荒廃を何度も見てきた。こうした事件が二度と起こらないよう行動を起こすため、全力を尽くす」と語った。
捜査では、証人を召喚して文書の提出を強制することが認められている。
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