Microsoft、Snapdragon搭載ミニPC「Project Volterra」 AI開発者向け
MicrosoftはBuild 2022で、QualcommのSoCとNPU搭載のデスクトップPC「Projet Volterra」を発表した。開発者向けに年内に提供する。Arm版ツールキットもリリースし「AIアプリを構築してほしい」としている。
米Microsoftは5月24日(現地時間)、Build 2022の基調講演で、「Visual Studio 2022」のネイティブArm 64版とArmベースのAI開発者向け小型PC「Project Volterra」を発表した。前者は向こう数週間以内に利用可能になる。後者は年内リリース予定だが「詳細は後日」。
また、QualcommはVolterra向けの新ツールキット「Neural Processing SDK for Windows」を発表した。
パノス・パネイCPO(最高製品責任者)は公式ブログで、これらのツールを使って「クラウドネイティブのAIアプリを構築してほしい」と語った。
Project Volterraは、米QualcommのSnapdragonのSoCとNPU(Neural Processing Unit)を搭載する一見Mac Miniのようなデバイスで、積み重ねて使える。
公開された動画(記事末に転載)を見ると、背面にはディスプレイポート、イーサネットポート、USBポートを備え、側面にはUSB Type-Cポートが2つ付いている。紹介動画はPCが岩山のようなところから誕生するというコンセプトなので、プロジェクト名はイタリアの地名ヴォルテラ由来のようだ。
「ネイティブのArm 64 Visual Studio、.NETサポート、Project Volterraを、AIアプリ構築という旅に踏み出すための新ツールとして今年後半にリリースする」(パネイ氏)
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