頭を使って空いてる方の手も使え 「Orbital2 STERNA」が動画編集にもたらす効率:小寺信良のIT大作戦(2/4 ページ)
最近、利き手ではない方の手で操作するコントローラーに注目が集まっている。そんな中登場した新型コントローラー「Orbital2 STERNA」を使ってみた。
左手用(右利きなら)コントローラー
奇しくも「CLIP STUDIO PAINT」のアップデートと同日、以前から左手用コントローラーを展開しているBRAIN MAGICが、新型コントローラー「Orbital2 STERNA」のクラウドファンディングをスタートさせた。ここで言う「左手」とは、多くの人にとって利き手ではないほうの手、という意味である。よって左利きの人は、右手で使うということになる。
同社はもともと6年前から「Orbital2」というコントローラーを販売してきた。一部のクリエイターには熱狂的に支持を集めるコントローラーだが、価格が3万5200円ということで、プロではない一般の人にはちょっと躊躇する価格である。
そこで少し機能を落として低価格化し、学生やホビーユーザーにもてを出しやすいエントリーモデル「Orbital2 STERNA」を開発した。クラウドファンディングでは14% OFF、12%OFFといったプランがあるが、一般発売予定価格は1万8920円になる。
配送予定は2022年7月以降となっているが、先行して実際に試用できる機会を得た。一見すると「Orbital2」との違いは、色が白になったぐらいしか気がつかない。だがOrbital2にはフィードバックとして振動子が入っていたが、Orbital2 STERNAでは省略されている。
その代わり、ジョイスティックの径が細くなり、握りやすくなった。またジョイスティック周囲のリング部も若干傾斜が付いたほか、指で触って位置がわかる凹凸も深くなるといった改善点がある。機能の割り付けには専用のアプリを使用するが、機能自体はOrbital2と共通で、ほぼ同じ事ができると考えていいだろう。
ものすごい数の機能を片手で
Orbital2 STERNAのジョイスティックは、上下左右およびその中間方向の、合計8方向を使う。ジョイスティック先端のダイヤルは、回すと軽いクリック感があり、手触りが良い。ジョイスティックを押し込む方向にもスイッチもある。またジョイスティックの根元にあるフラットリング部分も、8方向のスイッチとなっている。
これらの各スイッチに機能を割り当てていく。当然アプリごとに使う機能が変わっていくわけで、公式サイトでは著名アプリごとにこのアサインのプロファイルを無償配付している。
まず周囲のフラットリング部の設定がわかりやすいので、ここから見ていこう。イメージとしては多ボタンマウスの割り当てみたいなもので、各スイッチにキーボードショートカットなどを割り当てる。割り当て可能なものとしては、キーストローク、プログラムマクロ、キーローテーション、マウス機能などがある。
割り当てパターンには、「スイッチ」と「ポップアップ」の2タイプがある。「スイッチ」は単純に単機能を割り当てるもので、多くは頻繁に使うキーボードショートカットをアサインするという使い方になる。押せばすぐその動作になる。
「ポップアップ」は、ボタンを押すとマウスがあった位置に8つの機能のショートカットを表示するという機能だ。使いたい機能のほうにマウスを動かすだけで、その機能が実行される。ボタン機能が8倍に拡張されるというイメージである。
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