メルカリ、「ヤクルト1000」出品を削除 ガイドライン違反として
メルカリが、高額転売が相次ぐ乳酸菌飲料「Yakult1000」「Y1000」について、出品を削除していると明らかにした。食品の出品に関するガイドラインに違反しているとして、6月10日から削除対応に当たっているという。
メルカリは6月17日、高額転売が相次ぐ乳酸菌飲料「Yakult1000」「Y1000」について、出品を削除していると明らかにした。ITmedia NEWSの取材に対し、食品の出品に関するガイドラインに違反しているとして、10日から削除対応に当たっていると答えた。
メルカリによれば、高額出品の動向を伝える報道が増加したことで、9日に同社への問い合わせが殺到。同社では冷蔵保存が必要な食品の出品を禁じていることから、10日から対応を始めたという。
ただし個人向けのEC開設サービス「メルカリShops」では、要冷蔵の食品でも、クール便などで配送する場合は規約違反とならない。そのためメルカリShopsでは、配送の要件を満たす出品は削除していないという。
Yakult1000とY1000はヤクルトが2021年に発売した機能性表示食品。順に宅配限定、店舗限定の商品で、「乳酸菌 シロタ株」を1ml当たり10億個含むことから、ストレス軽減や安眠に効果があるとうたっている。
2つの商品が人気を集めたきっかけは、テレビ番組とSNSの口コミだ。タレントのマツコ・デラックスさんがテレビ番組で紹介した他、SNSでも「飲むと睡眠の質が良くなる」「飲むと悪夢を見る」などと話題に。22年4月ごろから人気が過熱し、品薄が続いている。
事態を受け、ヤクルトは6月3日に非正規ルートでの購入を控えるよう注意喚起。7月をめどに増産する方針も明かしている。
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