M2搭載の初号機、MacBook Pro 13インチは買いなのか?【先行レビュー】(1/3 ページ)
M2世代になったApple Silicon、初の実機レビューは、13インチMacBook Pro。村上タクタ氏がその存在意義に切り込む。
2年前のWWDC2020でティム・クックによって宣言されたApple Siliconへの移行は、今回のWWDC22で発表された新型MacBook Airと、MacBook Pro 13インチへのM2搭載にを皮切りに第2段階へと移行する。
先陣を切って6月24日に発売されるMacBook Proは、これから数多くのモデルに搭載されるであろう『M2シリーズチップ』の一番手として、注目が集まる。一方、本体筐体自体は2016年発売のMacBook Pro 13インチ2ポートモデルの流れを汲むもので、新規性は乏しい。本記事ではアップルから事前にお借りしたレビュー機を元に、このM2搭載MacBook Pro 13インチモデルをご紹介しよう。
M1 Air、M1 Proの14インチと比べてみた
搭載されるのは第2世代の5nmプロセスで作られたApple Siliconの最新チップM2。このチップはおそらく今後、iMacやMac miniにも搭載され、搭載コア数を増やし、M2 Pro、M2 Max、M2 Ultra……と拡大されて上位モデルにも搭載される。その礎となるチップセットだ。
今後コア数が増えるとしても、コア自体の基本性能は変わらない可能性が高いので、この最初のM2チップがどのぐらいの性能向上を果たしているのか、非常に気になるところだ。さっそくGeekbench 5(バージョン5.4.2)にかけてみたのがこの結果。
【表1:GeekBench 5】
M1 MacBook Air | M1 Pro MacBook Pro 14 | M2 MacBook Pro 13 | ||
---|---|---|---|---|
CPU | Single Core | 1,702 | 1,714 | 1,902 |
Multi Core | 7,391 | 9,169 | 8,985 | |
GPU | Open CL | 18,324 | 34,503 | 27,427 |
Metal | 19,074 | 38,474 | 30,068 |
比較対象としたのは、2機種。まず1台は、M1を搭載した最初のMacBook Air。8コアCPU(4高性能コア、4高効率コア)、8コアGPU、8GBメモリのモデル。M1のメリットをわれわれに知らしめてくれた名機で、現在も「M1搭載モデル」として256GBストレージで13万4800円(税込)で購入可能だ。
もう1台は筆者の私物なのだが、一番安価なM1 Pro搭載のMacBook Pro。8コアCPU(6高性能コア、2高効率コア)、14GPU、16GBメモリのモデル。これは、今回のMacBook Pro 13インチの上位に存在するモデルとして用意した。512GBモデルであれば、先日までもっと安価に買えたのだが、WWDCのタイミングで値上げされ現在では27万4800円になっている。
そして、今回の主役であるM2 MacBook Proは、8コアCPU(4高性能コア、4高効率コア)、10コアGPU(つまりM1より2コア増えている)、8GBメモリのモデル。円安の影響で256GBストレージでさえ17万8800円と、価格設定が高いのが購入を躊躇させるポイントだが、円安が続くのなら、さらに値上がりする可能性もあるわけで、今のうちに買っておくというのもまたひとつの判断だ。
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