検索
ニュース

Metaだけではない ジャパンディスプレイ、ソニーも追う、新世代HMDの技術トレンドとは何か(4/7 ページ)

Metaが試作中のVR HMD試作機を大量に公開した。同社が突出しているように思うかもしれないが、実は他のメーカーも同じ方向で技術開発を進めている。新世代HMDはどのようになるのか、西田宗千佳さんが解説する。

Share
Tweet
LINE
Hatena

ジャパンディスプレイが目指す「2000PPI超え」の世界

 解像度アップ、という意味では液晶など、マイクロOLED以外を手がける企業も黙ってはいない。

 ジャパンディスプレイは、VR向けディスプレイでシェア4割を占める大手。彼らが作るのはVR向けの液晶ディスプレイだが、すでに「1200PPI」を超える製品を出荷済みで、2025年には「2000PPI」を超えるディスプレイを実現する。すでに試作は完了しており、筆者も見ることができたが、こちらも素晴らしい解像度だ。

photo
ジャパンディスプレイが開発したこれまでのHMD向け液晶。2021年には1200PPIに達し、2025年に向け「2000PPI」の製品を開発中
photo
現在量産中の「1200PPI」製品(左)と、2000PPI製品のプロトタイプの詳細

 ジャパンディスプレイは将来的に2500PPIで30PPDを超え、視野が130度と広いディスプレイの開発を目指している。小型液晶にローカルディミング技術を組み合わせたもので、いわゆる「HDR」表現も可能になる。

photo
さらに先ではより解像度が高く、HDRにも対応した製品の投入を予定している

 同社もソニー同様、VR機器向けのディススプレイ事業には非常に大きな期待を寄せており、「スマホ一本足打法の経営」から脱するための1つの柱と考えているという。

 前述のマイクロOLEDも含め、高解像度でVRに向くディスプレイの開発計画が多数あるということは、それだけ調達に向けた競争も厳しいということであり、良い製品が登場する後押しになる可能性が高い。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る