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コラム

相次ぐ通信障害、巻き込まれる企業の“生存戦略“を考える(4/4 ページ)

86時間にわたって発生したKDDIの通信障害。スマートフォンやIoT機器の普及などで生活に通信が浸透した「コネクテッド時代」において障害にどう対処していけば良いのか。ネットワークの冗長化について考えてみる。

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アナウンスにも課題。「次回起きた時の影響を最小に」する努力を

 そうした対策を考える中では、障害の状況をどう把握すればいいのか、いつ障害から回復するのか、といったことの把握が重要になってくる。

 残念ながら、今回のような輻輳が絡む障害の場合、時期を明確に把握するのは難しい部分がある。どのサービスがどのような状況で止まっているかを判断し、その上で自らの対応を考える必要が出てくる。

 今回の教訓として、分かりやすいアナウンスとはどういう形か、ということがある。KDDIはいろいろと形式を試行錯誤しつつアナウンスをしていたが、長期化する障害の中では適切とはいえなかった。


KDDIの今後の検討事項にも「お客様周知の在り方」が含まれている

 今後に合わせ、事業者・行政・利用者の全てが流れを把握した形での「障害アナウンスの在り方」を考えてもいいのではないだろうか。テレビなどのマスメディアでの速報の扱い方も同様だ。災害の時にはアナウンスと状況説明の指針があり、それを多くの人が把握して立ち回るようになっているわけで、通信障害も同じように考えるべきだ。

 おそらく、同じような障害は今後も起きる。「次に起きた時の混乱を最小にする」ために、各自が体制を整えるべきなのだ。

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