ジョナサン・アイブを引き継いだデザイン担当者はMacBook Airをどう作り直したか(2/2 ページ)
M2 MacBook Airはなぜ14インチ、16インチと共通デザインなのか。その謎が明かされた。
MacBook Airの誕生
バージェロン氏は2008年1月に発表した初代MacBook Airを振り返る。「1.8mm厚のハードディスクドライブを中心に据えたことは、私たちにとって大きな一歩でした」と話し「クレイジーなI/Oハッチ、小さな小さなファン、内蔵バッテリーなど、たくさんの発明がありました」と語っている。
搭載されているIntelのカスタムチップはそれ以前のMacBookに搭載されていたものより60%小さくなっているが、現在ではほとんどのiPadに負けてしまうほどの性能しかない。バージェロン氏は「振り返れば、あの製品は形こそ世界を変えるものでしたが、全ての人のためのコンピュータにはなり得ませんでした。携帯性が絶対に必要だという人たちのためのコンピュータだったんです」と語っている。
2015年には、完全にファンレスで、わずか13mmの薄さと、当時の11インチAirよりも軽い新しい12インチ「MacBook」発表したことについてバージェロン氏は「1つの大きな問題点は、ある種の人々向けた偏った製品であったということです。USB-Cへの移行を先取りしましたが、MagSafeを搭載していなかったのです。その大きさゆえに、製品に搭載できなかったものがあったのは確かです」と説明している。
ハンキー氏は、MacBook Air (M2, 2022) のリデザインに関して「ファミリー製品を一緒にやろうと思ったのは初めてです。Airを単独でデザインしたのではなく、MacBook Proと連動してデザインしたのです」と語っている。
以前、ジョナサン・アイブ氏は、DAZEDに掲載された2016年に発売した「Designed by Apple in California」に関するインタビューの中で、135ページに掲載されているボロボロの初代iPhoneに関してこうコメントしている。
「これはデザインスタジオを統括しているエバンズ・ハンキー氏のiPhoneです。かっこいいじゃないですか。彼女は自分の物を破壊するほどに使い込んでいるんですよ。でも、そこにはとても魅力的なものがあります。自分が使うツールをデザインしている。彼女は間違いなく使い込んでいるんです!」
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