任天堂、自社販売したWi-Fiルーターなどの利用中止呼び掛け 10年以上経過しセキュリティに問題
任天堂が、ネットワーク機器「ニンテンドーWi-Fi USBコネクタ」などの利用停止を呼び掛けた。発売から10年以上が経過しており、セキュリティ上の問題があるという。
任天堂は7月20日、同社が過去に販売していたネットワーク機器「ニンテンドーWi-Fi USBコネクタ」「ニンテンドーWi-Fiネットワークアダプタ」について、利用を停止するようユーザーに呼び掛けた。いずれも発売から10年以上が経過しており、セキュリティ上の問題があるという。
ニンテンドーWi-Fi USBコネクタは2005年に発売。インターネットに接続する環境があるものの、無線LAN環境がない人向けの機器で、PCに接続することでアクセスポイントとして利用できた。
ただし通信の暗号化には、すでに仕様に弱点が見つかっている「WEP」という方式を採用しており、短時間で暗号を解読される可能性がある。そのため、第三者による通信データの改ざん、漏えい、不正アクセスの原因になる恐れがあるという。商品の出荷は10年に終了している。
ニンテンドーWi-Fiネットワークアダプタは08年に発売したルーター。ニンテンドーWi-Fi USBコネクタと同様、通信の暗号化にWEPを採用しており、不正アクセスなどにつながる可能性があるという。
巨大なデータをバッファー(処理しきれないデータを一時的に保存する領域)に書き込んであふれさせ、バッファー外のメモリを上書きする「バッファオーバーフロー」や、管理用のWebサイトなどを通して不正にコマンドを実行させる「コマンドインジェクション」によって、第三者が設定やファームウェアを操作できる脆弱性も見つかっている。商品の出荷は13年に終了している。
「現在使用しているユーザーは、セキュリティ保護のため、速やかに使用を中止し、市販のネットワーク機器などへの切り替えてほしい」(任天堂)
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