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「高橋社長は立派だった」 ソフトバンク宮川社長、au通信障害にコメント ローミングには「本気で考える時がきた」

ソフトバンクの宮川潤一社長が、KDDIが起こした大規模障害にコメント。「KDDIの高橋誠社長は立派に質疑応答などに対応しており、安心感があった」などと対応を評価した。

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 「auで起きた障害の発表時、KDDIの高橋誠(高ははしご高)社長は立派に質疑応答などに対応しており、安心感があった。正直、対岸の火事とはいえない。自分事だと思っていろいろなことを考えた」──ソフトバンクの宮川潤一社長は8月4日、2023年3月期第1四半期の決算説明会で、KDDIが7月に起こした大規模障害についてこうコメントした。

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ソフトバンクの宮川潤一社長

 KDDIの障害を受け、ソフトバンクでは同様の事態が発生する可能性を検証したところ、同じ原因でのトラブルは起こり得ないとする結果が出たという。一方で宮川社長は「われわれが行っているたくさんの作業を見ると、人的ミスから発生する障害という意味では、似た事態が起こる可能性は十分にある」ともコメント。社内に専門の対策チームを立ち上げるなどして、体制の見直しなどに当たっていると明かした。

 KDDIが障害の補償として、全ユーザーに200円を返金することにも触れ「額の大小についてコメントは控えるが、KDDIの誠意なのかなと受け止めている」とコメントした。

 KDDIの障害を受けて総務省が議論を始めた、緊急時のキャリア間ローミング(通信網の相互乗り入れ)については「本気で考えるべき時期がきたんじゃないか」と話した。スマートフォンが普及した他、PayPayを含む電子決済や、それに伴って本人認証の重要性が高まっていることを受けての考えという。

 具体的なキャリア間ローミングの形についても構想を明かした。まだ他のキャリアと議論しているわけではないものの、緊急時のみMVNOのようにドコモ・KDDI回線と切り替えができるeSIMのようなものを用意する仕組みを検討しているという。

 「トラフィックが一気にキャリア側に集まってしまうと、受けた側がひっくり返ってしまう。それをセーブするにはこのやり方が良いと思っている。通信速度にこだわる必要はないので、300Kbpsくらいで電話やメール、LINEに加えてWebで何が起こっているかを見られる最低限の通信の確保ができればと検討している。これから議論が始まるフルローミングを実現する方法論として提案していきたい」

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