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岩手など9県の職員がメール送受信できず 自治体向けのクラウド型セキュリティシステムで障害 順次復旧中
SBテクノロジーが管理する自治体向けのクラウド型セキュリティシステムで障害が発生。岩手県など9県の自治体職員がメールを送受信できなくなるなどの影響が出たという。システムは順次復旧している。
SIerのSBテクノロジーは8月8日、同社が管理する自治体向けのクラウド型セキュリティシステム「自治体情報セキュリティクラウド」について、午前4時27分ごろに障害が発生したと発表した。岩手県・宮城県など9県の自治体職員がメールを送受信できなくなるなどの影響が出たという。システムは午後2時半ごろから順次復旧している。
岩手県や宮城県に加え、秋田県、青森県、福島県、新潟県、栃木県、長崎県、佐賀県や各県の市町村で働く自治体職員約19万人に影響が出た。メールを送受信できないだけでなく、インターネットへのアクセスもできない状況になったという。
原因はネットワークを構成する通信機器や仮想基盤のトラブルで、サイバー攻撃によるものではないとしている。ただし詳細は調査中で、明らかになり次第、再発防止策と合わせて発表する。
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