コラム
広島・長崎原爆から77年 あの日、何が起きたのか Google Japanが当時の写真を公開中
広島・長崎原爆投下から77年がたった。Google Japanは、デジタル美術館サービス「Google Arts&Culture」で当時の写真を公開している。広島平和記念資料館と長崎原爆資料館と協力しての取り組みという。
広島・長崎原爆投下から77年がたった。核兵器の脅威を広く伝える方法として、さまざまな人や組織が当時の記憶を語り継いでいる。Google Japanもその1社だ。同社は文化遺産をオンラインで紹介するサービス「Google Arts&Culture」を活用し、2013年から当時の写真を公開している。それぞれ、広島平和記念資料館と長崎原爆資料館と協力しての取り組みだ。
広島原爆については、広島平和記念資料館が保有する写真資料50点以上を公開している。原子爆弾「リトルボーイ」や、同資料館が米軍から提供されたきのこ雲の写真などを掲載。当時の広島の様子を、写真とテキストを交えて解説する「ストーリー」も公開している。
長崎原爆については、長崎原爆資料館が保有する資料170点以上を公開。原爆投下前の街並みやきのこ雲の写真を掲載している他、広島同様ストーリーも公開している。
Google Japanは他にも、広島市と協力し、通常は立ち入りできない原爆ドーム内部の360度画像を「Googleストリートビュー」で閲覧可能にしている。いずれも開始から約10年たつ取り組みだが、Google日本法人は「平和を考える一助となれば」などとして、Twitterアカウントで定期的に紹介している。
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