ゲームプラットフォームのRoblox、メタバース広告事業に参入
ゲーム作成・共有プラットフォームを手掛けるRobloxは、メタバース上のイマーシブ(没入型)広告事業に参入する。プラットフォーム上のビルボードやポスターを使ってインタラクティブな広告を表示できるようになる。こうした広告は、13歳以上のプレイヤーにのみ表示する計画だ。
ゲーム作成・共有プラットフォーム「Roblox」(ロブロックス)を運営する米Robloxは9月9日(現地時間)、年次開発者会議Roblox Developers Conference(RDC)を開催し、イマーシブ(没入型)広告事業への参入を含む今後のビジョンについて説明した。
Robloxのプラットフォームでは、多数のゲームが開発・公開されている。日本を含む180カ国以上でサービスを提供しており、DAUは5850万人だ。2006年立ち上げ当初のユーザーは子どもが中心だったが、段階的に年齢層の幅が広がっている。直近の業績発表によると、現在は17〜24歳の年齢層が最も急成長しているという。
現在もプラットフォーム上で広告が表示されるが、各ゲーム開発者がゲーム内仮想通貨Robuxを使ってバナー広告を表示する程度だ。
来年立ち上げる計画の新たな広告システムは、広告主がインタラクティブなビルボードやポスターなどを介してRoblox全体に広告を出せるようになる見込み。Robloxは「革新的な3D広告エクスペリエンス」と呼んでいる。紹介動画を見ると、プレイヤーがビルボード上の靴の広告に興味を持つと、そのまま広告の中に入り、アバターとしてその靴を履いて試してみて、また広告の外に出られるようだ。その場で購入もできるようになるのかもしれない。
こうした広告は、13歳以上のプレイヤーにのみ表示する計画だ。年齢に合った体験を発見できるようにするためのガイドラインも「まもなく」導入する。このガイドラインは、プレイヤーとその保護者が接するコンテンツについて適切な意思決定を行えるようにすることが目的という。Robloxは、保護者が業界標準に基づく推奨年齢に基づいてペアレンタルコントロールで適切なコンテンツを表示するよう管理できるようになるとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「ロブロックス」3日間ダウン 子どもに人気のゲーム開発・共有プラットフォーム
ゲーム作成・共有プラットフォーム大手の「Roblox」(ロブロックス)が、10月28日(現地時間)午後から約3日間にわたってダウンした。 - リアル展示会「METAVERSE EXPO JAPAN 2022」に見た、日本のメタバースを支える理念と技術とサービス
Metaが主催するメタバースのリアル展示会「METAVERSE EXPO JAPAN 2022」レポート。 - メタバースの標準化団体「Metaverse Standards Forum」結成 MetaやSIE、W3Cなど33団体
メタバースの標準化団体「Metaverse Standards Forum」が結成された。Microsoft、Meta、SIEなどの企業の他、W3Cも創業メンバーだ。「スノウ・クラッシュ」のニール・スティーブンソン氏が共同創業したブロックチェーン決済企業も参加する。 - 2021年はなぜ「メタバース」の年となったのか?
Facebook改めMetaの猛プッシュにより「メタバース」が流行語となったが、それだけではない。