「パブリッククラウドのコストが想定より高い」企業は94%、原因は? 世界規模で調査
パブリッククラウドのコストが想定より高いと感じている企業は全体の94%──データ保護技術を提供する企業による調査結果が明らかに。予期せぬコスト超過の原因として最も多かったのは?
パブリッククラウドのコストが想定より高いと感じている企業はどれだけあるのか──データ保護ソリューションを提供するベリタステクノロジーズ(東京都港区)は11月16日、世界規模で実施したこんな調査結果を発表した。回答者のうち94%が予算を超過していると答えた。
予期せぬコスト超過の原因として最も多いのは、バックアップやデータの復旧(40%)だった。同社は当初からバックアップやデータの復旧を予算に織り込んでいなかった結果、トラブルが起きたときに追加の予算が必要になっている可能性があると分析している。
背景にはランサムウェアの影響があるようだ。調査では、回答者の89%がクラウド環境へのランサムウェア攻撃を経験したことがあると答えた。
一方、バックアップなどをクラウドベンダーが提供するツールやサービスのみに頼る企業が少なくないと同社は指摘する。実際、回答者の53%が「サードパーティーのサービスを使わなかった結果、データを喪失したことがある」と答えた。さらに76%が「クラウドベンダーが提供しているバックアップ製品が自社のニーズを満たしていないと感じる」と回答したという。
「何かを見過ごしたとIT責任者が気付いた時に、すでにデータを失ってしまった後だということも珍しくない。プロジェクトの超過支出に対し、追加予算が必要になる事態を避けるには、最初からデータ保護を予算に織り込み、管理権限を自社が握るようにすることが不可欠」(ベリタステクノロジーズ)
調査は8月と9月に北米、中東、アジアなどの12カ国で実施。従業員数1000人以上の企業に勤めるIT責任者1500人聞き取り調査を行った。日本からも100人が参加したという。
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