テクノロジーに非常に詳しい人でも、詐欺メールなどに気づかないようだ。米Visaが11月16日(現地時間)に発表した調査レポートによると、半数近くが「自分は詐欺に引っかからない自信がある」と回答している一方、73%が要注意ポイントを見逃していた。
ほとんどの消費者は、自分自身は十分に警戒できていると自負している一方、90%が友人や家族が詐欺メールの被害にあうのではないかと心配していた。ところが、詐欺メールなのか本物なのかをどこで見分けるかについて聞くと、企業名やロゴなど簡単に偽造できるものを選んだ人が81%にのぼった。
「送信元のメールアドレスが有効なものかどうかを確認する」と答えた人は60%にとどまった。また「文章のつづりの正しさを確認する」と答えた人も47%しかいなかった。
一方で、暗号資産の利用者は、詐欺かどうかを確認するポイントとして、適切なものを選択した割合が高くなったという。
犯罪者がSMS詐欺で使う文言を解析したところ、トラブルやオファーへの反応を促すものが87%と最も多かった。最も巧妙にクリックを誘うメッセージは、「当選しました」「無料で差し上げます」「限定割引」「今すぐ◯◯を」という言葉だ。これに続くのが、問題が発生したとして、受信者に行動を促すものだった。
この調査は、米国、カナダ、ブラジル、英国、フランス、ドイツ、オランダ、UAE、スペイン、イタリア、アイルランドの6000人を対象に、9月7日から14日にかけて、インターネット上で行われた。
関連記事
- 銀行のフィッシングサイトが増加、180倍に
銀行系のフィッシング詐欺サイトが、10は先月の180倍と急増しているようだ。 - KDDIの“200円返金”便乗詐欺に注意 本文にリンクがあるSMSはニセモノ
KDDIが、月初に発生した通信障害の“おわび”としてユーザーに返金すると発表したが、これに便乗した詐欺が発生する可能性もあり、注意が必要だ。 - フィッシング詐欺も季節を考慮? 「えきねっと」「日本郵便」かたるサイトは新生活シーズンに急増
BBソフトサービスは、3月に急増した「えきねっと」や「日本郵便」をかたるフィッシング詐欺は年度末や新生活シーズンを狙った可能性が高いとする調査結果を発表した。 - 偽ECサイトで金銭をだまし取る「詐欺サイト」 その実情と見分け方
被害が増える詐欺サイト。ECサイトの制作を手掛けるecbeing(東京都渋谷区)が、詐欺サイトの実情や見分け方を解説した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.