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例外規定が不正ログインの一因に 熊本県立大が被害 2要素認証なしの名誉教授が狙われ
熊本県立大学は、同学名誉教授のメールアカウントが不正ログインされ、個人情報が漏えいした可能性があると明らかにした。名誉教授は例外的に2要素認証を免除されていた上、他サイトでも使っている短いパスワードを設定していたという。
熊本県立大学は12月13日、同学名誉教授のメールアカウントが不正ログインされ、個人情報が漏えいした可能性があると明らかにした。名誉教授は例外的に2要素認証を免除されていた上、他サイトでも使っている短いパスワードを設定していたという。
事実が判明したのは7日。名誉教授のメールアカウントに海外から8月30日以降で約1000件の不正ログインがあったと分かった。漏えいした可能性があるのは、教職員や学生などの氏名やメールアドレスなど3537人分、教職員などの履歴書43人分、名誉教授のアドレス帳991人分、その他の人事資料など。
熊本県立大学は原則として2要素認証を求めているが、名誉教授はスマートフォンを持っていなかったため例外的に免除していた。使っていたパスワードは短く、他サイトでも使っていたもので、これらが不正ログインの原因になったとみている。
問題判明後は、パスワードの変更やウイルススキャン、警察への相談、関係者への謝罪などの対応をとったという。再発防止策としては、2要素認証の免除を一切認めないこと、情報管理ルールを周知徹底するとしている。
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