ChatGPTに「節電のためにサーバルームのエアコン止めていい?」と聞いたら AIは事故を防げるか:AIに相談だ!(2/2 ページ)
AIチャットbot「ChatGPT」に、人間には答えにくい質問や、答えのない問い、ひっかけ問題を尋ねてみたらどんな反応を見せるのか。ChatGPTの反応からAIの可能性、テクノロジーの奥深さ、AIが人間に与える“示唆”を感じ取ってほしい。
回答 サーバルームのエアコンを消すことで節電ができるかどうかは、サーバルームのサイズや設備、周囲の環境条件などによって異なります。ただし、一般的にはエアコンの使用によってかなりの電力を消費するため、エアコンを消すことで電気代の削減が期待できます。
(中略)ただし、サーバルームは機器を保護するために適切な温度や湿度を維持する必要があります。エアコンを消すことによってサーバルームの温度や湿度が上昇し、機器の故障やデータの損失などのリスクが高まる可能性があります。そのため、エアコンを消す前に、サーバルームの設備や周囲の環境条件などを十分に考慮して、リスクを最小限に抑えた上で適切な節電策を検討することが大切です。
気付けないリスクを教えてくれるかもしれない
電気代の高騰やSDGsなどの影響で節電が求められている。IT知識がない人の中には「サーバルームのエアコンを消せばいいのでは?」と思うかもしれないが、それをすると節電する以上の損失が発生するかもしれない。
サーバルームは温度管理が重要な部屋で、冷やし過ぎても暖め過ぎても機器の故障につながる。故障すればシステムやサービスの停止、データの消滅、機器の交換などによるコストが発生する。
インターネットで検索すれば、非IT系部門の従業員がサーバルームのエアコンを止めようとして大変だったと嘆くシステム管理者のブログ記事がよくヒットする。
しかし、これはIT知識がなければ気付けないことでもある。今回、あえて「止めて大丈夫ですか?」ではなく「止めたら電気代は減りますか?」とずれた質問をしてみた。それでもChatGPTはちゃんとそのリスクに気付いてくれた。中略の部分では具体的な電気代の計算方法を説明していた。
AIはあまたの文章を学習しているため、使用者の発想にない観点を提示できる可能性がある。これを使えば、知らないが故に起きてしまった事故を防げるかもしれない。これも一つのAIの使い方だろう。
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