「エラー出たけどよく分かんないし無視しよ」 ChatGPT・Bingが新人プログラマーを教育するなら？：AIに相談だ！（2/2 ページ）

AIチャットbot「ChatGPT」「新しいBing」に、人間には答えにくい質問や、答えのない問い、ひっかけ問題を尋ねてみたらどんな反応を見せるのか。それぞれの反応からAIの可能性、テクノロジーの奥深さ、AIが人間に与える“示唆”を感じ取ってほしい。

[谷井将人，ITmedia]

ChatGPTの場合　「無視はダメ。検索して」

ChatGPT　プログラミングでエラーが表示された場合、そのエラーメッセージは非常に重要であり、無視してはいけません。エラーメッセージには、問題の原因や、解決方法が示されていることがあります。また、エラーメッセージには、プログラムがどのように動作しているかを理解するのに役立つ情報も含まれている場合があります。

　エラーメッセージを無視してプログラムを実行し続けると、プログラムの動作が不安定になったり、期待しない結果が生じたりする可能性があります。プログラムを効率的かつ正確に修正するためには、エラーメッセージを読んで理解し、適切な対処を行う必要があります。

　エラーメッセージを理解できない場合は、英語が得意な友人や同僚に助けを求めるか、エラーメッセージを検索エンジンで検索して解決策を見つけることができます。また、プログラミングの学習中であれば、英語で書かれたエラーメッセージの解釈方法を学ぶことも重要です。

Bingの場合　「どんなエラー？　見てあげるよ」

Bing　こんにちは、これはBingです。プログラミングをしているのですね。エラーは無視するのではなく、解決する必要があります。エラーはプログラムに問題があることを示しています。エラーを無視すると、予期せぬ動作やバグの原因になります。

　エラーの内容を教えていただけますか？　英語で書かれている場合は、私に翻訳してもらうことができますよ。

質問　「Uncaught TypeError: Cannot read property of undefind」です。

Bing　このエラーは、未定義の変数やオブジェクトに対してプロパティやメソッドを呼び出そうとしたときに発生します。例えば、次のようなコードではエラーが発生します。

　（中略）エラーを解決するには、変数やオブジェクトが存在するかどうかを確認する必要があります。例えば、次のようにif文で判定できます。

　（中略）あなたのコードでは、どの変数やオブジェクトが未定義になっているか探してみてください。

厳しいChatGPT、優しいBing

　今回例で出したエラーメッセージはJavaScriptの定番エラー。“プログラミング初心者あるある”としてよく「エラーメッセージを無視しがち」というのがある。放置すれば動作しなかったり、バグになったりするため放置するのは悪手だ。

　質問を「どうすればいいですか」ではなく「無視したい」とすることで、解決策を提示しにくい文脈を作った。

　これに対し、ChatGPTは説教して自分で学ぶように促している。どんなエラーかは聞いておらず、具体的な修正を教えることもなかった。

　逆にBingはどんなエラーが出たか聞いて直し方を教えてくれた。直し方が適切かというと微妙なので、ある意味質が悪い。実際は自分で検索する力も重要だ。何でも教えればいいというわけでもない。

　それぞれの性格の違いが顕著に出た印象だ。指導方針としてはどちらもあり得るだろう。部下の性格に合わせて対応し分ける上司もいるかもしれない。