Meta、手書きキャラをアニメ化するAIツール「Animated Drawings」をオープンソースで公開
MetaのAI部門は、描画をアニメ化するAIツール「Animated Drawings」をオープンソースで公開した。2021年に公開したデモで集めた160万件以上の描画でトレーニングした。クリエイターがアニメーションを簡単に作成できるようにすることを目指す。
米MetaのAI部門Meta AIのFAIRチームは、4月13日(現地時間)、手書きの絵をアニメーションに変換するAIツール「Animated Drawings」をオープンソースで公開した。クリエイターや開発者が、描画からアニメーション体験や製品を簡単に作成できるようにすることを目指す。
これは、FAIR が2021年に開発し、Web版をリリースした「Animated Drawings Demo」が基になっている。このデモは、コンピュータビジョンモデルを訓練するために必要な大量の描画とアノテーションを集める目的で公開したものだ。
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Animated Drawings Demoは好評で、公開後数カ月で160万件以上の画像がアップロードされた。これらの画像は使用許可付きのものだ。そこで、FAIRはAnimated Drawings Demoで使用されているモデルとコードのオープンソース版をリリースすることにしたという。
「Animated Drawingsプロジェクトは、アニメーションを試してみたい人たちにとっての参入障壁を下げる方法として、オープンソース技術を活用する素晴らしい例」とMetaは説明する。
Meta(当時はFacebook)は2013年末にAI部門を設立して以来、AI研究に注力している。5日には画像内から個々のオブジェクトを選択できるAIモデル「SAM(Segment Anything Model)」をオープンソースで公開した。
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