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物議をかもした香川県「ゲーム規制条例」、現地で追い続けた記者の著書が発売
新聞記者・山下洋平さんの著書「ルポ ゲーム条例;なぜゲームが狙われるのか」が発売される。香川県で2020年に施行され物議をかもした「ネット・ゲーム依存症対策条例」を追い続けた記者の視点から民主主義の在り方を問う。
香川県で2020年に施行された「ネット・ゲーム依存症対策条例」は、子供のネット・ゲーム利用時間を制限する条例として物議をかもした。そんな同件を現地で追い続けた記者・山下洋平さんの著書「ルポ ゲーム条例;なぜゲームが狙われるのか」(河出書房新社)が4月17日に発売される。価格は1892円。
ネット・ゲーム依存症対策条例は、県内に住む18歳未満の子供をネット・ゲーム依存症から守る目的で制定された全国初の条例。「ゲームは平日1日60分まで」「午後10時以降はゲーム禁止」などの制限を盛り込んでおり話題になった。実際には家庭でのルール作りを促すものとしており、罰則はない。同条例は、依存症に関する科学的な根拠や成立過程についても疑問視されていた。
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「ルポ ゲーム条例;なぜゲームが狙われるのか」は、山下さんがそんな疑問の真相を追いながら、民主主義の在り方を問うノンフィクション作品。書店には14日から並び始める他、17日にはAmazon.co.jpや紀伊国屋書店などのオンラインショップでも販売を始める。
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