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日本ベンチャーの月着陸船、月面に衝突か

日本の宇宙スタートアップであるispaceは、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」のミッション1において、ランダー(月着陸船)が「ハードランディングした可能性が高い」との見解を発表した。

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 日本の宇宙スタートアップであるispace(東京都中央区)は4月26日、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」のミッション1において、ランダー(月着陸船)の着陸予定時刻を過ぎても着陸が確認されていなかった件について、「ハードランディングした可能性が高い」との見解を発表した。


着陸の様子を配信していたライブ放送にてランダーの状況を説明する袴田社長

ミッション1で使用されたランダー

 ミッション1は、2022年12月に米SpaceXのFalcon9で打ち上げられ、月への航行を続け、4月26日に民間初の月面着陸を予定していた。しかし、着陸直前になりランダーからの信号がロスト。月面には到達したと思われるものの、26日8時時点で通信の回復が見込まれず、10設定されていたミッションのマイルストーンのうち、着陸に関する「Success9」の完了が困難と判断した。


設定されたマイルストーン

 現時点で得られているデータによると、着陸シーケンスの終盤、ランダーの姿勢が月面に対して垂直状態になったことを確認したものの、ランダーの推進燃料の推定残量が無くなったこと、急速な降下速度の上昇がデータ上確認されており、最終的にテレメトリの取得ができない状態となったという。このため、最終的に月面へハードランディングした可能性が高いと結論付けている。

 なお、こうした状況が発生した要因については、これまでに取得されたテレメトリの詳細な解析を実施しており、解析が完了次第報告するとしている他、今回のデータを2024年に実施を予定している「ミッション2」、2025年の「ミッション3」にフィードバックしていくとしている。

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