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OpenAIのChatGPT、イタリアで再び利用可能に 透明性改善で
イタリアのデータ保護当局は、ChatGPTの使用禁止を解除した。OpenAIが年齢確認機能や履歴を保存しない機能を追加したため。GPDPはOpenAIの対策を認め、引き続き欧州データ保護法順守についての調査を続けるとしている。
イタリアのデータ保護当局GPDPは4月28日(現地時間)、3月末に発表した米OpenAIの「ChatGPT」の使用禁止を解除したと発表した。GPDPが提起した問題にOpenAIが「対処あるいは明確化」したため。
OpenAIは5日に「AIの安全性に対するアプローチ」について説明し、ChatGPTに年齢確認機能を追加すると約束した。また、25日にはチャット履歴を保存しない機能を追加した。GPDPのプレスリリースによると、OpenAIはこの他、プライバシーポリシーの改定なども行ったという。
GPDPは「OpenAIが個人の権利を尊重して技術の進歩を調整するために行った対策を認め、同社が欧州のデータ保護法を順守するための努力を継続することを望む」としている。「われわれは欧州連合(EU)のデータ保護委員会(EDPB)が立ち上げたタスクフォースでも、OpenAIに関する調査を継続する」。
OpenAIのサム・アルトマンCEOはこれを受け「ChatGPTがイタリアで再び利用できるようになって嬉しい」とツイートした。
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