エーザイ、1.1万件の取引先情報が漏えいした可能性 グループ横断で使っていたクラウドに不正アクセス
エーザイが、同社グループの取引先情報約1万1000件が漏えいした可能性を発表。何者かが海外法人に勤める社員のアカウントに不正ログインし、グループ横断で使っていたクラウドサービスにアクセスしたという。
エーザイは5月19日、同社グループの取引先情報約1万1000件が漏えいした可能性があると発表した。何者かが海外法人に勤める社員のアカウントに不正ログインし、グループ横断で使っていたクラウドサービス上の情報にアクセスしたという。
エーザイやその子会社であるEAファーマ(東京都中央区)、カン研究所(神戸市)、サンプラネット(東京都文京区)の取引先情報が対象。2018年5月から23年4月にかけて、(1)4社が管理する「Microsoft Teams」のプロジェクト管理機能に招待された人、(2)4社が管理するファイル共有サービス「Sharepoint」へのアクセス権を付与された人、(3)オフィススイート「Microsoft 365」で作成したメーリングリストに登録された人、(4)4社が管理するID管理システムに登録された人──の氏名やメールアドレスが漏えいした可能性がある。
約1万1000件のうち、一部は国内の取引先情報、他は海外関連会社の取引先情報などで、消費者の情報は含まれていないという。個人情報保護委員会へは報告済み。エーザイグループは今後、情報管理を強化して再発防止を目指すとしている
エーザイグループが漏えいの可能性に気付いたのは4月28日。不正アクセスを検知し、詳細を調べた結果、取引先情報が流出した可能性が分かったという。関係者に対しては、漏えいしたメールアドレスが、迷惑メールなどに悪用される可能性もあるとして、注意を呼び掛けている。
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