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「日本のメーカーは狙われやすい」 ダークウェブ情報流出、主要30社で確認
「日本の製造業は、世界から狙われやすい業種」。国内の主要メーカー30社のダークウェブへのアカウント情報漏えい状況をセキュリティ企業が発表した。
「日本の製造業は、世界から狙われやすい業種」――情報セキュリティ企業のアイギステックは6月8日、国内の主要メーカー30社について、ダークウェブへのアカウント情報漏えい状況調査結果を発表した。
30社全社で流出を確認し、合計2万8983件の情報漏えいとがあった。同社は、金融機関30社・行政30機関も調査しているが、製造業は情報流出件数、ハッキングの疑い、文章流出すべてで上回っており、「日本の製造企業は世界から狙いやすい業種」と注意喚起している。
自動車、機械、精密機械、化学、電気機械を手掛ける主要30社について調査した。アカウント情報はID(メールアドレス)とパスワードのペアが流出したケースを1件とカウントした。
調査対象30社のすべての会社からダークウェブへの情報流出を確認。アカウント情報は2万8983件流出し、12社で文書が流出。端末がハッキングされた疑いがあるのは19社、2504件だった。1000件のアカウント情報が流出していたのは8社あった。
対策として、専門家や専門企業への相談、流出した個人情報を保護するため、セキュリティ認証手続きを強化することなどを挙げている。
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