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凸版、フレキシブルなミリ波反射シート開発 壁紙にも……「5G電波の不感地帯解消」
凸版印刷は、5G通信で利用する波長1〜10mmの電波を、望む方向に反射させられるミリ波反射シートを開発した。
凸版印刷は6月27日、5G通信で利用する波長1〜10mmの電波を、望む方向に反射させられるミリ波反射シートを開発したと発表した。木目調や大理石調などにアレンジでき、壁紙として使うこともできる。
電波を制御するメタサーフェス構造を備え、軽量・フレキシブルなミリ波反射シート。波長1〜10mmのミリ波を任意の方向に反射させられる。
5Gで使われるミリ波帯の電波は直進性が強く、障害物に回り込まないため、電波が届かない不感地帯が発生し、通信速度の低下や遅延につながる。これまで、金属製の電波反射板などで不感地帯の対策が講じられてきたが、反射板は重くて厚く、見栄えが悪いといった問題があった。
同社は今後、屋外用途や、次世代の第6世代移動通信システム(6G)に応用するための開発も進めていく。
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