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欧州委員会、AmazonによるiRobot買収の調査を開始
EUの欧州委員会は、Amazonが昨年8月に発表したiRobotの買収について、独禁法関連の調査を開始したと発表した。委員会は、この取引でAmaozonがロボット掃除機市場での競争を制限する可能性があるとしている。
欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は7月6日(現地時間)、米Amazonによる約17億ドルでの米iRobot買収について、独禁法関連の詳細な調査を開始したと発表した。
欧州委員会は「この取引により、Amazonがロボット掃除機市場での競争を制限し、オンライン市場プロバイダーとしての地位を強化することになる」ことを懸念していると語った。
また、AmazonがiRobotユーザーのデータにアクセスすることで、「サードパーティ販売者向けのオンラインマーケットプレイスサービスおよびその他のデータ関連市場」でどのように優位性を得るかについても調査するとしている。
欧州員会は、11月15日までにこの取引を阻止するかどうか決定する予定だ。
Amazonは昨年8月にiRobotの買収を発表した。英国の競争規制当局であるCMAはこの取引を承認している。米連邦取引委員会(FTC)は、AmazonとiRobotに取引に関する文書を提出するよう要求したと報じられた。
Amazonは米Reutersなどの複数のメディアに対し、「われわれは欧州委員会とのプロセスを進めており、委員会の疑問や現段階で確認された懸念に対処することに注力している」という声明文を送った。
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