ChatGPT新機能を使えば大学入学共通テストの数学も満点取れる? 「Code interpreter」検証(4/5 ページ)
ChatGPTで「Code interpreter」という機能が登場した。チャット上でPythonのコードを実行できるのだが、これを使えば大学入学共通テストの数学も解けるのではないか。実際に2023年度の問題を解かせて検証してみた。
……解けないな(手厚く手厚くサポートしてようやく)
次の問題は円に関する問題だ。図形を扱うが、図を見たり描いたりする必要はない。
半径5の円Oと弦AB、円周上の点Cが登場する。そんな条件下で角ACBのsin値とcos値(角ACBは鈍角)を求めろという問題なので、ChatGPTには以下のように伝えた。
点Oを中心とし、半径が5である円Oがある。
この円周上に2点A,Bを線分ABの長さが6となるようにとる。
また、円Oの円周上に2点A,Bとは異なる点Cを取る。
(1)sinACBの値は?
(2)ACBの角度が90度より大きく180度より小さいとき、cosACBの値は?
そして得られた答えがこちら。
どう考えても違う。三角形ACBは辺の長さ5の正三角形ではないので前提から違う。そもそもPythonコードを書いて実行していない以上、AIが雰囲気で回答しているとみられる。
どうにかしてこの問題を正解してほしい。しょうがないので解き方を誘導しよう。正弦定理を使う方法で解くよう求めてみる。一瞬で答えが出た。しかし、ここで正弦定理を使うことに気付けるかどうかがこの問題のポイントなのではないか……? cosACBの値もすぐに求まったが、これはChatGPTが問題を解いているとは言わない気がする。
次の設問もいろいろ書いてはあるがDは線分ABの中点だ。角ADOは90度、ADの長さは3、OAの長さは5まで計算しなくても分かる。これを使えばすぐ計算できるはず……なのだがなぜかうまくいかない。tanの式をミスしている。仕方がないので、力業を使って正解させた。
三角形ABCは底辺の長さが6、高さCDが9の二等辺三角形なので、計算させて答えが出た。さすがにずるい気がしてきた。
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