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米軍宛メール、ドメイン名タイポで大量にマリ共和国に誤送信 「.mil」を「.ml」で
米軍宛の数百万件のメールがドメイン名のタイプミスでマリ共和国に誤送信されていたとFinancial Timesが報じた。米国防総省は記者会見でこれを認め、同省のアカウントからの.ml宛メールはブロックしていると説明した。
米軍宛の数百万件のメールがドメイン名のタイプミスでマリ共和国に誤送信されていたと、米Financial Timesが7月17日(現地時間)、マリのドメインを管理するオランダの起業家、ヨハネス・ズールビア氏の説明に基づいて報じた。米国防総省下の米軍のドメインは「.mil」で、マリのドメインは「.ml」だ。
この報道を受け、国防総省は同日の記者会見で、「国家安全保障情報が不正に開示されたことを認識している」と認め、「ポリシーとトレーニングを導入し、適切に整備してきた」と語った。
また、いつからかは明言しなかったが、国防総省の公式メールアドレスからは、「.ml」を含むメールアドレス宛のメールはブロック(送信しようとすると送信者に戻)しているとも語った。DoD下の陸軍、海軍、空軍などの軍のドメイン名はすべて「.mil」だ。
マリに誤送信されるのは例えば、プライベートなメールアドレスで.mil宛に送られたメールだ。また、軍と取引のある企業からのメールもタイプミスしてもブロックされない。軍の公式な旅行を請け負う旅行社からの旅程についてのメールで、米軍参謀総長のインドネシア訪問の詳細な旅程日程についてのメールも誤送信されたという。
記者会見では、従来から個人のメールアカウントを仕事で使わないよう注意しているが、この報道を受けて改めて指導を強化するとした。
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