さくらのクラウド、AI意識の新プラン 仮想コア数・メモリ“マシマシ”
さくらインターネットが、クラウドサービス「さくらのクラウド」の新プランを発表。AIの開発や学術研究など、ハイパフォーマンスな計算資源が必要な用途での利用を見込むという。
さくらインターネットは8月3日、クラウドサービス「さくらのクラウド」の新プラン「コア専有プラン(AMD EPYC 7003 Series Processor)」の提供を始めた。従来のプランに比べ、仮想コア数やメモリを増強。AIの開発や学術研究など、ハイパフォーマンスな計算資源が必要な用途での利用を見込むという。
新プランでは、米AMDのCPU「AMD EPYC 7003」を搭載した仮想サーバを提供。通常は他ユーザーと共有するCPUの仮想コアを専有でき、安定した利用が可能という。
料金は、仮想コア数が32でメモリが120GBの場合、1時間当たり税込687円(日額6875円、月額13万7500円)。64コア・240GBの場合は1時間当たり同1375円(日額1万3750円、月額27万5000円)、128コア・480GBの場合は1時間当たり同2750円(日額2万7500円、月額55万円)。いずれも北海道の石狩リージョンで提供する。
さくらのクラウドではこれまで、同様に仮想コアを占有するプランで最高10コア・96GB、共用するプランでは20コア・224GBまでのスペックしか提供していなかった。さくらインターネットは6月、生成AIの普及を想定したクラウドインフラの整備を発表しており、石狩のデータセンターに今後3年で130億円を投資する方針を示している。ただし今回のプランは6月の発表とは関係なく、AIの開発ニーズの高まりに応じて提供に至ったものという。
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