Excelの自動データ変換で「日付に変換」の無効化が可能に 遺伝学者の声届く
MicrosoftはExcelの自動データ変換の設定で、先頭のゼロを削除したり文字と数字を日付に変更したりするオプションを無効にできるようにした。遺伝子業界では、この機能の対処するため遺伝子の名称を変更していた。
米Microsoftは10月20日(現地時間)、自動データ変換の設定を改善し、日付のように見える値を日付に自動変換する機能を無効にできるようにしたと発表した。
自動データ変換機能は、入力データをExcelが適切だと判断した表記に変換する(本来は便利な)機能。CSVファイルで大きなデータを読み込み、製品番号の頭の0が消えていたりすることで問題になるケースなどがあった。
今回の改善で、自動データ変換してほしくない値の変換を無効にできるようになった。無効を選択できるのは、以下の4種類。
- 先頭のゼロを削除して数値に変換する
- ロング数値の最初の15桁を保持し、科学的記数法で表示する
- 文字「E」を囲む数字を科学的記数法に基づく数値に変換する
- 連続する文字と数字を日付に変換する
また、CSVファイルまたは同様のファイルを読み込む際に自動データ変換があれば通知するオプションも追加された。
設定は、[ファイル]→[その他]→[オプション]→[データ]で開いたページの「自動データ変換」で行える。
Excelは研究者も使うツールだ。遺伝子名の「MARCH1()」などがExcelで3月1日に変換されてしまうことを受け、遺伝子名の標準化を担う団体HUGO Gene Nomenclature Committee(HGNC)は2020年、遺伝子に月の名前と判断されるような名称を付けないようガイドラインに明記した。
MicrosoftのExcel担当プリンシパルグループプロダクトマネージャーを務めるKC レムソン氏はThreadsで、数年前に話題になった問題に対処する新機能をロールアウトし始めたとポストした。
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