テレビ東京ホールディングス(HD)は11月9日、CGなどで作った仮想背景と、カメラで撮影した映像をリアルタイムに合成するバーチャルプロダクションを推進する「バーチャルプロダクション宣言」を発表した。最大17億円を投資する。
まず経済ニュース「WBS」(ワールドビジネスサテライト)「News モーニングサテライト」のスタジオをバーチャルプロダクション化。2025年4月までに、自社スタジオを使って制作する番組の6割にバーチャルプロダクションを導入し、演出の多様化やセット制作の効率化につなげる。
17億円の投資額には、3DCGやゲーム開発などを手がけるD・A・G社への出資(出資比率2割)も含む。
背景セットを3DCG化することで、美術セットの制作費を削減。大道具・小道具を使う場合はセットチェンジに数時間かかっていたが、CGなら画面を切り替えるだけで済む。スタジオの稼働率も大幅に引き上げられるため、一部のスタジオを外部に貸し出すことも検討するという。
一部の番組で導入を始めている。6月に放送した「テレ東音楽祭」では、ステージの背景に設置したディスプレイに、炎に包まれる工場を写し、アーティストがその場で演奏しているかのようなシーンを演出した。また、Jリーグ応援番組では、3DCGで巨大なサッカースタジアムを作り、スタジオのリアルな人物と合成して、その場にいるような臨場感のある映像表現も行っている。
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