Pixel 8 Pro、生成AI「Gemini」が使える初のスマホに アップデートの配信スタート
Googleが、発表したばかりの生成AI「Gemini」を「Pixel 8 Pro」に実装する。7日から日本を含むグローバルでアップデートの配信を開始しており、現時点では英語でのみ利用できる。
米Googleは12月7日、同社のスマートフォン「Pixel」に最新機能を付与する「Feature Drop」において、発表したばかりの生成AI「Gemini」を「Pixel 8 Pro」に実装すると発表した。同日より、日本を含むグローバルでアップデートの配信を開始しているが、現時点の対応言語は英語のみとなる。
Geminiは、データセンターからモバイルデバイスまで広く動作できるよう、サイズが異なる3つのモデル(Ultra/Pro/Nano)を用意。Pixel 8 Proには、スマートデバイスでの利用を想定した最小モデルの「Nano」が搭載され、独自チップ「Google Tensor G3」上で動作する。ChatGPTアプリなどと異なり、スマートフォン単体で動作するため、ネットワークの接続なしに利用できる。
Gemini Nanoは、文字起こしに対応したボイスレコーダーアプリや仮想キーボードアプリ「Gboard」で利用でき、文字起こししたテキストを要約したり、メールやチャットなどの返信文を提案したりできるという。ただし、対応言語は現時点で英語のみとなる。
また、Nano以外のGeminiモデルを使用したAIアシスタント「Assistant with Bard」を、2024年初頭からPixel向けに提供を開始する予定という。こちらも日本語対応は未定としている。
なおGemini Proに関しては、GoogleのチャットAI「Bard」の英語版に7日から搭載されており、一足早く体験することができる。2024年にはGemini Ultraで稼働する「Bard Advanced」もリリースする予定。Gemini Ultraは、32のベンチマークのうち30で、競合する米OpenAIのGPT-4よりも性能で上回ったという。
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