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英規制当局、MicrosoftとOpenAIの関係が“関連する合併状況”かどうかの調査開始
英政府競争規制当局の競争・市場庁(CMA)は、MicrosoftとOpenAIの関係が英国市場に影響する“合併状況”かどうか、利害関係者に意見を求めていると発表した。Microsoftのブラッド・スミス氏は「GoogleによるDeepMind買収とは違う」とポストした。
英政府競争規制当局の競争・市場庁(CMA)は12月8日(現地時間)、米Microsoftによる米OpenAIへの複数年にわたる数十億ドルの投資や「最近の出来事を含む」協力関係が、「relevant merger situation(関連する合併状況)」を引き起こしたかどうかについて、利害関係者に意見を求めていると発表した。
関連する合併状況とは、2つ以上の企業が分かちがたく機能する状態。対象となる企業(この場合はMicrosoftとOpenAI)による製品やサービスの英国でのシェアが25%を超えるか超える可能性のある場合、審査の対象とする。
CMAは、AIの拡大ペースは「経済市場比類のない」ものであり、OpenAIなどが開発している基盤モデルの進歩は「この革新的なテクノロジーの開発における非常に重要な瞬間」を表していると語った。
この発表を受け、Microsoftの法務顧問でもある副会長兼プレジデント、ブラッド・スミス氏はXのポストで、OpenAIとのパートナーシップでは独立性を維持していると主張した。
「唯一変わったのは、MicrosoftがOpenAIの取締役会に議決権のないオブザーバーを置くことになった点だが、これは米Googleによる英DeepMindの買収とは大きく異なる」と付け加えた。
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