Spotify、AppleのDMA対策を「茶番」で「恐喝」と批判
Spotifyは、AppleがEUのDMA対策として発表した欧州圏における新たなiOSアプリストアに関するルールについて、「完全な茶番」だと批判した。特に人気アプリに課される「Core Technology Fee」は「はっきり言って恐喝」だとしている。
スウェーデンSpotifyは1月26日(現地時間)、前日に米Appleが発表したEUのDMAに対処するための新しいiOSアプリストアのルールについて、「a complete and total farce」(完全な茶番)と批判した。
Appleは新しいルールで、開発者にAppleのシステム以外のアプリ内支払いと、App Store以外のアプリストアでのアプリ提供を認めるオプションを提示している。このオプションを選んだ場合、App Storeでのアプリ提供の手数料は17%あるいは10%に下がるが、年間100万回以上インストールされるアプリについては年間インストールごとに0.05ユーロの「Core Technology Fee」(CTF)が課される。
Spotifyは、CTFは「extortion, plain and simple」(はっきり言って恐喝)だとしている。「ユーザーがアプリをダウンロードして一度も使わず、削除し忘れていたとしても、開発者はこの料金を支払うことになる」とSpotifyは説明する。
もしApp Storeからアプリを削除し、独自アプリストアでのみアプリを提供すれば17%の手数料は支払わなくて済むようになるが、Spotifyアプリの「EUでのインストールベースは1億ユーザー規模なので、この新たな税金により、顧客獲得コストが急増し、10倍になる可能性がある」としている。
Spotifyは、「Appleは開発者に現状維持を強制して」おり、この新ルールは「実行不可能な代替案」だと批判している。
EUによるDMA成立は、Spotifyが2019年にAppleを独禁法違反で欧州委員会に提訴したことが1つのきっかけになっている。
Spotifyや欧州委員会に対し、DMAに対する「このあからさまな無視を断固として拒否しなければならない」と呼びかけた。
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