破綻した暗号資産取引所FTXの創業者SBFに禁錮25年の判決
2022年に経営破綻した暗号資産取引所大手、FTXの創業者のサム・バンクマン=フリード被告(32)に禁錮25年の判決が下された。判事は110億ドルの資産没収も命じ、これを被害者補償に使う権限を政府に与えた。
2022年に経営破綻した米暗号資産取引所大手、FTXの創業者で詐欺などの罪で陪審員から有罪評決を下されていたSBFとしても知られるサム・バンクマン=フリード被告(32)に対し、ニューヨーク連邦地裁のルイス・カプラン判事は3月28日(現地時間)、複数の詐欺計画を画策した罪で禁錮25年、監視付き釈放3年の判決を下し、110億ドルの資産没収を命じた。
FTXと暗号資産取引企業Alameda Researchの創設者であるSBFは、FTXに預けられた数十億ドルの顧客資金を流用し、FTXの投資家から17億ドル以上を、Alameda Researchへの貸し手から50億ドル以上をだまし取ったとして、昨年11月に詐欺やマネーロンダリングなど7つの罪で起訴されていた。
FTXはかつて暗号資産取引量で世界2位の大手だったが経営破綻し、資金を引き出せなくなった顧客は100万人規模にのぼるとされている。
この件を捜査した米連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ長官は「FBIはSBFのような米国民と金融システムを犠牲にして詐欺計画に携わる人物を積極的に捜査していく。この判決は、個人的な利益のために不正な手段を使おうとする人々への警告になるはずだ」と語った。
カプラン判事は政府に対し、没収手続きを通じて回収した資金をSBFの犯罪被害者の補償に使う権限を与えた。
米CNBCによると、SBFは控訴する予定という。
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