ニュース
「サポート詐欺」急拡大、フィッシングサイトは「Duck DNS」悪用 2023年のネット詐欺実態
2023年はサポート詐欺が急増。フィッシングサイトに悪用されたブランドでは、イオン銀行が最も多かったという報告。
2023年はサポート詐欺が急増――ソフトバンクグループで、ネット詐欺専用のセキュリティソフト「詐欺ウォール」を提供するBBソフトサービスは、同ソフトで収集した2023年のデータを分析した結果を公表した。
サポート詐欺は、「PCがウイルスに感染した」などの警告を出し、表示した電話番号に電話をかけさせて偽のサポート窓口に誘導して金銭を請求するなどの手口。実数で17倍以上に増えたという。
また、NTTドコモやau、ソフトバンクといった携帯キャリアをかたった偽アプリのサイトも前年比3倍に増加。Webページを閲覧中に「ウイルスが見つかりました」といった警告を表示し、偽アプリをインストールするよう誘導する手口で、インストールしてもウイルス駆除などの効果はないという。
フィッシングサイトに悪用されたブランドでは、イオン銀行が最も多かった。2023年の6〜7月に短期集中的に多く確認されたという。2番目に多かったのはソフトバンクをかたったもの、3番目は三井住友銀行カードだった。また、えきねっとやETC利用照会サービスなど交通系ブランドの偽サイトは毎月多く報告されているという。
これらのフィッシングサイトは、無料で多数のサブドメインを取得できるDDNSサービス「Duck DNS」にホストされている傾向がり、フィッシングサイト作成に悪用されているとみている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「ぎえ〜! お使いのPCがウイルスに感染しましたの!」 多分それ詐欺やで ITお嬢様と学ぶサポート詐欺
お嬢様が話題のアレに引っかかったようです。
PC修理代100円→100万円に サポート詐欺被害、70歳以上で急増 “PCの警告画面”に注意
「サポート詐欺」の相談が相次いでおり、特に70歳以上の相談件数が大幅に増えているとし、国民生活センターが注意を呼び掛けている。
「サポート詐欺」で情報漏えいか 雇用支援の独立行政法人が発表、委託プランナーのPCが遠隔操作状態に
高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)は、業務委託先の専門家がサポート詐欺に遭ったことで、591件の企業、個人情報が漏えいした可能性があると発表した。専門家はJEEDが求める情報セキュリティ対策を講じていなかったという。

