三井不動産に聞く「どんなスタートアップに投資したい?」 異業種ベンチャーにも出資するワケ:VCに聞く「投資したい・したくないテックスタートアップ」(1/2 ページ)
VCなどスタートアップ投資に携わる人たちに、出資に当たっての考え方などをインタビュー。今回は、ジョーシスやLuup、clusterに投資してきた三井不動産のベンチャー投資事業「31VENTURES」に取材した。
スタートアップにとっての悩みの種、資金調達。いわゆる“SaaSバブル”が崩れて以降、資金調達難に陥る企業も多く見られる。一方、政府が「スタートアップ5カ年計画」としてスタートアップの支援を掲げるなど、状況は大きく動いている。
資金集めが難しい局面では、当然それだけベンチャーキャピタル(VC)や銀行、投資家とのコミュニケーションの重要性も上がる。しかし、VCや投資家の考え方は広く共有されているものではなく、情報を集めにくい。
そこで、本連載ではVCなどスタートアップ投資に携わる人たちに、出資に当たっての考え方などをインタビュー。事業領域、指標、経営者の人柄……どんな部分に注目しているか聞く。
今回は、ジョーシスやLuup、clusterに投資してきた三井不動産のベンチャー投資事業「31VENTURES」に取材。担当者の宮地大樹さん(イノベーション推進本部 ベンチャー共創事業部 共創事業グループ 主事)に、投資に当たっての考え方を聞いた。
投資先は「不動産テックに限らず」
31VENTURESは2015年に発足。スタートアップとの協業による既存事業の強化・新規事業の開発を目的としたコーポレートベンチャーキャピタルだ。
アーリーからミドルステージに投資する「CVC」とレイター以降に投資する「グロース」という2種類の投資体制を持ち、事業連携が見込める企業に出資している。国内外は問わないが、現状は日本のスタートアップへの投資が多いという。1社当たりの投資額は非公開。
宮地さんは想定する事業連携の形について「不動産テックに限らず、われわれの不動産のアセットを活用しながら、事業連携できるスタートアップに出資する」と話す。31VENTURESはどのようなスタートアップに連携の可能性を見出すのか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
GMOに聞く「どんなスタートアップに投資したい?」 経営者に次ぐ「No.2」の重要性
VCなどスタートアップ投資に携わる人たちに、出資に当たっての考え方などをインタビュー。事業領域、指標、経営者の人柄……どんな部分に注目しているか聞く。今回はGMOインターネットグループ傘下の投資会社・GMO VenturePartnersに取材した。
立ち上がる“スタートアップ特化の健康保険” 保険料率8.98%、設立の背景は
4月24日に厚生労働省からの設立認可を受け、6月1日に設立されたVCスタートアップ健康保険組合。スタートアップが健保を利用しにくい現状に対して立ち上がったという。その特徴と、目指すところは。
組織づくりのプロから見た「投資したくなるスタートアップ」は? リンクアンドモチベーションに聞く
VCなどスタートアップ投資に携わる人たちに、出資に当たっての考え方などをインタビュー。事業領域、指標、経営者の人柄……どんな部分に注目しているか聞く。今回は、ラクスル、ビジョナル、アカツキなどに出資してきたリンクアンドモチベーションのインキュベーション(投資)事業担当者に話を聞いた。

