OpenAI Startup Fund、ハフィントン氏の新AIヘルスコーチ企業に投資 CEOに元Google幹部
サム・アルトマン氏のベンチャーファンドOpenAI Starup Fundとハフィントン・ポスト創設者のアリアナ・ハフィントン氏のメンタルウェルネス企業Thrive Globalは、AIヘルスコーチ企業Thrive AI Healthの立ち上げを発表した。CEOにはGoogleのウェアラブル製品マネジャーを引き抜いた。
米OpenAIのサム・アルトマンCEOとハフィントン・ポストの創設者、アリアナ・ハフィントン氏は7月7日(現地時間)、米TIMEへの寄稿で、AI搭載アシスタント技術の構築を目指す新企業Thrive AI Healthの立ち上げを発表した。(OpenAIはTIMEと、OpenAIのAIによるTIMEのコンテンツへのアクセスを可能にするライセンス契約を結んでいる。)
アルトマン氏が運営するOpenAI Startup Fundと、ハフィントン氏のメンタルウェルネス企業Thrive Globalによる設立で、CEOとして米GoogleでPixel WatchやFitbitデバイスを担当するウェアラブル製品マネジャーを務めていたデカルロス・ラブ氏を迎える。
Thrive AI Healthは、睡眠、食事、フィットネス、ストレス管理、ソーシャルなつながりに関するパーソナライズしたアドバイスを提供する「AIヘルスコーチ」の構築を目指すという。
このAIヘルスコーチは、「ユーザーが共有することを選択した生体認証、検査、医療などのデータ」と「査読済みの最高の科学」に基づいてトレーニングされるという。
AIヘルスコーチのアドバイス例として2人はTIMEで「午後の3杯目の炭酸飲料を水とレモンに変更する、午後3時15分に子供を学校に迎えに行った後に子供と10分間散歩する、翌朝のフライトに間に合うように午前6時に起きなければならないため、午後10時にリラックスルーチンを開始するなど」と説明している。
「これらはすべて、強力なプライバシーとセキュリティガードレールを備えた統合された健康データプラットフォームによって実行される」という。
CEOに就任するラブ氏はXへのポストで、「Googleを離れることは簡単な決断ではなかった」が「私はAIが生活を向上させる力を持っていると固く信じており、このテクノロジーを良いことに活用することに尽力する」と語った。
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