イーロン・マスク氏、ハリス副大統領のディープフェイクパロディ動画をXにポスト
Xのオーナー、イーロン・マスク氏は、カマラ・ハリス副大統領の動画を改変したパロディ動画をXに投稿した。動画はハリス氏の声で「私は闇の政府の操り人形」などと語っているもので、Xのポリシーに違反しているとみられる。
米Xのオーナーであるイーロン・マスク氏は7月26日(現地時間)、Xユーザーがポストしたカマラ・ハリス副大統領を揶揄するディープフェイク動画をパロディだという注釈なしにXに再ポストした。
この動画は、ハリス氏が25日に公開した選挙キャンペーン動画を編集したもので、ハリス氏の声のナレーションが改変されている。同氏の声で、「私は女性であり、有色人種でもある。だから、もしあなたが私を批判したら、私はあなたが性差別主義者であり人種差別主義者であると言う」などと語り、自らを「ディープステート(闇の政府)の操り人形」だとしている。
動画のオリジナル投稿者は「Mr Reagan(@MrReaganUSA)」というYouTuberで、この投稿者は動画に「パロディだ」と添えているが、マスク氏は「これはすごい(泣き笑い絵文字)」とのみコメントしている。
日本時間の29日午前6時現在、オリジナルポストは約66万回、マスク氏のポストは約1億2000万回表示されている。
Xには「合成または操作されたメディアに関するポリシー」があり、「利用者を欺いたり、混乱させたりして、損害をもたらす可能性のある、合成または操作されたメディアや、文脈から切り離されたメディア(以下、「誤解を招くメディア」といいます)を共有することは禁止されています」となっている。また、誤解を招くメディアが含まれるツイート(原文ママ)にラベル付けを行」う場合があるとなっているが、本稿執筆現在、マスク氏のポストにはラベルは付いていない。
Xは2月、MetaやGoogleなどと共に、世界で行われる選挙でのAIの不正使用と戦うための技術協定に参加している。この協定は、AIを悪用して作成され、SNSなどで拡散される欺瞞的な選挙関連のAIコンテンツから生じるリスクに対処していくことを目的としているが、マスク氏は自らそうした動画を拡散させたことになる。
マスク氏は、ハリス氏と対決することになる共和党の大統領候補、ドナルド・トランプ氏の支持を表明している。
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