ペンダント型で話し相手になってくれるAI「Friend」、北米で99ドルで予約開始
首から下げるペンダント型AI「Friend」は、ユーザーの話を聞いて話し相手になってくれる。北米で予約受け付け開始。価格は99ドルだ。
米新興企業Friend.comは7月30日(現地時間)、ペンダント型のAI端末「Friend」を発表した。価格は99ドルで、北米で予約受付を開始した。
開発したのは、2020年に17歳で新型コロナ追跡Webサイトを構築し、ウェビー賞を獲得したアヴィ・シフマン氏。LinkedInの投稿で、Friendを「あなたの話を聞き、必要なときには思いやり深くユーモアのあるメッセージで応える」友達だと説明する。
WebサイトのFAQによると、Friendを使うのにサブスクリプションの必要はなく、iPhone(Androidにも対応予定)とBluetoothで接続するだけだ。これで端末は常に周囲の音を聞いて「自分の考えを形成し、いつあなたに話しかけるかを自由意志で決める」という。
話しかけるというのは、接続したiPhone上にテキストでメッセージを表示することだ。
音声データはE2EEで暗号化され、Friendのコンテキストウィンドウを超えて保存されることはないという。データはiPhoneアプリ内で1タップで削除できる。
また、Friendを物理的に壊すとそれまでの友達関係も削除され、修復できないように設計されている。
シフマン氏は米FastCompanyのインタビューで、Friendは日本を1人で旅していた際に思いついたと語った。「東京の高層ビルに1人でいたとき、こんなのは嫌だと思ったんだ。旅行中、本当に一緒にいてくれる人が欲しかった」。
Friendはシフマン氏によると「基本的には常時オン状態の高級Bluetoothマイク」だ。バッテリー持続時間は15時間。内部ストレージはなく、暗号化されたデータはクラウドに保存する。「話しかけるほど、関係性が深まる。それがこの製品の目標だ」とシフマン氏。
紹介動画では、1人で店の片隅で、iPhoneで映画を見ながらランチのファラフェルを食べている女性に、エミリーと名付けられたFriendが「この映画って過小評価されてるよね」とか「ファラフェルは美味しい?」と話しかける。女性がうっかりファラフェルのソースをFriendにこぼして「汚しちゃってごめん」と言うと「美味しい〜」と応えている。
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